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突然「いいヤツ」に変貌…中国で退陣デモの習近平が態度を急変!各国と首脳会談実施、G20

 ロシアのウクライナ侵攻後、初めて先進国と新興国の首脳が集まる多国間会議となったインドネシアの主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)とそれに先立つASEAN首脳会議。インド人国際経済アナリストが、戦争で混沌(こんとん)とする時代に開催された2つの国際会議の舞台裏を分析し、先進国と新興国の分断・対立の時代の解決策を探った。

台湾問題は平行線も、意義があった米中首脳会談

 11月15、16日と2日間にわたってインドネシア・バリ島で行われたG20首脳会議。この機会を利用し、参加各国で1対1の首脳会談が対面で行われたことは、非常に意義があったと思います。なぜなら2国間でどちらかを訪問する1対1の首脳会談だと、注目が集まり過ぎて、建前や国家としてのプライドが邪魔をすることがあるからです.その点、こうした会議に合わせて行われる首脳会談は、国家のエゴやプライド、現状の問題、さらに敵対感情を棚上げして実施されるため、深い議論にはならないですが、まずは緊張関係を和らげ、双方の歩み寄りの姿勢を確認することができるというメリットがあります。

 約3年半ぶりに米中首脳会談、バイデン大統領と習近平国家主席の会談も実現しました。直近で台湾問題の緊張もありましたが、会談を行うことで互いに関係改善を望んでいるという「想い」を世界に示せました。台湾問題については平行線でしたが、直接会って話すことで、最悪の事態を招くエスカレーションを回避できるのです。

 残念だったのは、ロシア・プーチン大統領の欠席。ラブロフ外相が代理でした。ウクライナ侵攻の当事者の欠席はやむを得なかったかもしれませんが、やはり出席すれば何らかの動きが生まれ、現在の緊張状態が少しは緩和されたはずです。以前、2014年のクリミア地域占領直後にG20首脳会議でプーチンは孤立したことがありました。その記憶が彼に脳裏にあったのかもしれません。

両論併記で声明発表にこぎつけた議長国インドネシアの意地

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この記事の著者
スィンハ・サンジーヴ

国際経済アナリスト。SBI証券執行役員、金融AI・Fintech・事業統合化専門家。インド最高学府IIT(インド工科大学)卒業後、米コロンビア大、ハーバード大学などで金融と経営を学び、AI研究開発のため来日。ゴールドマン・サックス、UBSグループなどで、金融AI・ビッグデータ・Fintechに基づく事業統合化に携わる、TATA投信・PEファンドの日本代表を務める。ロックフェラー系Asia Society日本支部共同創設者、IIT同窓会日本支部創設者・代表。首相サイドから依頼を受け、日印間の橋渡し役もある。メディア出演多数。著書は『すごいインド』(新潮新書)、『インドと日本は最強コンビ』(講談社+α新書) 、『最強のビジネスは「インド式」に学べ!』(秀和システム)など4冊。処女作の『すごいインド』は中国、台湾で翻訳出版されている。

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