GPIF「100年後に1年分の年金額が目標」30代以上は恩恵ほぼなし!ムダな貯金ごっこ続ける日本の年金に国民は怒れ

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が運用する公的年金の積立金。これがどういう目標のもと積み立てられ、いつから取り崩しが行われるのかを知っている国民はどれだけいるだろうか。ほとんどいないのではないかと予測する。なぜなら実態を知ると「意味がわからない」ことに気づくからだ。GPIFの闇を渡瀬裕哉氏が暴く――。
年金積立基金総額190兆円…これいつ使うの
日本の年金積立基金総額は、現在までに公表されている数字で189兆9362億円(2022年度第3四半期末)となっている。つまり、現在、約190兆円近い金額が将来の年金給付のために積み上げられて運用されているということだ。
では「将来とは何時のことなのか」ということは、国民に意外と共有されていない。そして、その実態を知った場合、筆者も含めた多くの国民は年金保険料や国庫負担金を支払うことに馬鹿馬鹿しさを感じるのではないか。厚生労働省が作成した
2019(令和元)年財政検証結果レポート —「国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通し」には、
今後、経済成長と労働参加が進む場合には、年金給付水準(所得代替率)は現役世代収入の 50%以上を維持できるが、基礎年金の所得代替率は大きく低下するという見通しがもっともらしく明記されている。なるほど、レポートによると将来の年金財政は厳しそうだ。