世界最強の投資家ウォーレン・バフェットが徹底した「5つの投資ルール」と次の優良“バフェット銘柄”7選

本稿で紹介している銘柄:日立造船(7004)、ダイキン工業(6367)、レーザーテック(6920)、キユーピー(2809)、キッコーマン(2801)、日清食品H(2897)、かどや製油(2612)
バフェットの言動が、なぜ、世界中の投資家の心を揺さぶるのだろうか。その一つの理由は、バフェットが決してスーパーマンではなく、実は、誰もが実践することができる投資をぶれずに愚直に続けてきたからではないか。プレミアム特集「バフェット 独占質問」第3回では、会計学の立場で、バフェットの投資手法を分かりやすく啓蒙してきた濱本明教授に、これまでバフェットが徹底してきた投資ルールの要諦を聞いた。
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バフェットの銘柄選定基準に照らすと、日本には優良企業がゴロゴロ
4月初旬、投資の神様、ウォーレン・バフェットが来日し、日本のメディアを騒がせました。さかのぼること2年前、バフェットが総合商社株を保有しているとはじめて公表した2020年8月、私はある出版社からの依頼で当時、乃木坂46のメンバーだった中田花奈さんとの共著で、私の専門分野である会計学の視点を取り入れた「バフェットの投資術」に関する書籍を執筆中だったのですが、そのときに思ったのは「ようやくバフェットが見つけてくれたんだ。ようやく日本企業の良さに気が付いてくれたんだ」ということでした。
良く知られているように、それまでバフェットは、投資対象として日本株を見ていませんでした。ですが私は、バフェットの銘柄選定基準と照らし合わせて考えてみると、日本株は実は “バフェット銘柄の宝庫” だと考えていたのです。
なぜかと言うと、バフェットの銘柄選定の大前提は「永続的に競争優位性を有する企業」であること。つまり企業が長期間にわたって存続し、事業を続けることができるかどうかで、その視点に立てば、日本には創業100年を超えるような老舗と言われる企業がゴロゴロしていて、アメリカ企業と比べても断然、企業の寿命の長い企業が多く、バフェット好みの企業が数多く存在するのです。