​​クオンタム(Qtum)とは?特徴や独自技術を解説

QTUM クオンタムとは? 特長や独自技術を解説

仮想通貨は数千〜数万種類ありますが、有名なものは限られています。特に国内での仮想通貨の取り扱い数は少ないため、高い技術を持ちながらも埋もれてしまっているものも多くあります。

今回はクオンタム(Qtum)という仮想通貨について解説します。クオンタムは2020年3月12日からコインチェックで取り扱いが始まり、注目度の高い仮想通貨です。

㊗️ 国内初‼️

本日より #Qtum の取扱いを開始しました🚀💫

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— Coincheck(コインチェック) (@coincheckjp) March 12, 2020

目次

1. クオンタムの概要

2022年10月時点

<参照:みんなの仮想通貨 クオンタムの詳細情報

特徴

クオンタム(Qtum)は2016年12月にQtum財団によって構築、公開された次世代ブロックチェーン技術に重点を置く仮想通貨です。 システムや機能面はビットコインとイーサリアムの良い部分を取り入れたハイブリッド仕様になっています。 Qtumはネットワーク上ですべての人々が価値を発信、企業の立ち上げ、資金調達が出来るシステムを構築する事が目標です。

時価総額

約400億円

発行上限

100,000,000

承認方式

Proof of Stake

上場時期

2015年5月24日

中央機関

なし

提唱者

 

オフィシャルサイトURL

https://qtum.org/

ホワイトペーパーURL

https://drive.google.com/file/d/16E8V7UXQM5pE6QIi-hvZGoOQ1Jj8lJBL/view

公式TwitterURL

https://twitter.com/qtum

2. ビットコインとイーサリアムのいいとこ取り

ビットコインとイーサリアムのいいとこどり
UTXO,AAL,スマートコントラクト

クオンタムは、ビットコインとイーサリアムの良いとこどりをした仮想通貨です。ビットコインは最初に誕生した仮想通貨で、イーサリアムはスマートコントラクトと呼ばれる機能が有名です。

2-1. ビットコインの通貨機能であるUTXOも搭載

クオンタムはビットコインの通貨機能であるUTXOを採用しています。UTXOとは、ブロックチェーン上の残高管理方法です。ブロックチェーン上にある取引データに基づいて計算を行い、アドレスの残高をそのままデータとして管理します。

例えば、AさんからBさんへ5 BTC(ビットコイン)を送金したとします。この際に取引データとして「input(着金)」と「output(出金)」が記録されます。

Bさんは5 BTCを「input(着金)」していますが、このBTCを受け取っただけでまだ誰にも送っていないため「output(出金)」データは出ません。

しかし、この「output(出金)」という情報はあくまで“未使用”ですが、“記録として”は着金の瞬間に取引データの内に作成されています。

そしてこの未使用の情報も一緒に記録してしまおうというのがUTXOです。つまり、UTXOとはインプットとアウトプットのデータで構成された塊であり、それらはさらにネットワーク上に散らばっています。

ひとつの特徴として「input」データが出ると同時に「output」データも出るため、「inputの“総量”」=「outputの“総量”」となります。

そしてこの特性を利用して、アカウントに保有してるコインを数えるのではなく、「inputの総量」から「使用したoutputデータ」を差し引いて保有量を表示しているのです。

先ほどの例を挙げると、AさんがBさんに5BTC送金していました。この時点ではBさんは「5BTCのinputデータだけ」使用済み状態で紐づけられています。outputデータは未使用なのでネットワーク状にあるUTXOから適当なbtcの塊を1個から複数個持ってきて個人と紐づけます。今回の場合は5BTC分の塊を集めてきます。

そしてBさんがCさんという別の人に3BTC送金するとしましょう。そうするとBさんはAさんから5BTC受け取った時に自動的に生成された未使用のoutputデータを使用して3BTC送金します。

この場合、ネットワーク上に転がっているUTXOから1BTCを3個分、2BTCと1 BTCの塊を1個ずつ使うなりしてoutputデータを使用済み状態にします。こうすればBさんは「input: 5 BTC」と「output: 3 BTC」のデータが紐づけられ、残高としてはその差分の2 BTCと表示されるようになるわけです。

2-2. イーサリアムの看板機能: スマートコントラクトも搭載

続いて、クオンタムはイーサリアムを代表する機能であるスマートコントラクトを引き継いでいます。

スマートコントラクトとは、簡単に言えば「契約の自動化」です。「自動販売機」を例に考えるとわかりやすいです。自動販売機はお金を入れて、ボタンを押すだけで商品を購入することができます。この際には売買契約が成立しています。

本来であれば、商品を購入する際も売り買いをするための契約を売り手と買い手で行う必要があります。

しかし、自動販売機はその契約を自動化しているのです。スマートコントラクトもこれと同様にプログラムによって、契約を自動的に締結します。

スマートコントラクトを用いることで、契約に第三者が仲介する必要がなくなります。例えば、お金の貸し借りの契約をする場合、信用問題が発生します。お金を貸した側にとって不利になるような恐れがあれば、信頼できずお金の貸し借りができない可能性もあります。そのため、信頼できる仲介者を間に置くことで、信頼関係を担保してきました。一方で、仲介者がいることで手数料がかかってしまいます。

この仲介手数料や信頼の問題をスキップできるのがスマートコントラクトのメリットです。

クオンタムはこのUTXOとスマートコントラクトの2つの技術を採用しているのですが、これを実現させているのが仮想マシンの存在です。

本来であればUTXOとスマートコントラクトは両立することが難しいですが、クオンタムのプロジェクトではビットコインのブロックチェーン上に仮想マシンを設置することで、この問題を解決しました。

仮想マシンとはサーバー上に作る架空のパソコンのようなもので、ここでイーサリアムのスマートコントラクトの仕組みを運営しています。もともと、スマートコントラクトを動かすためにはイーサリアムのブロックチェーンを全てダウンロードする必要があります。しかし、ブロックチェーン全てをダウンロードするのは容量が大きすぎます。この問題も仮想マシンによって解決されました。

これによって、早くて安全であるスマートコントラクト利用が可能となりました。PCのみではなく、スマートフォンやタブレットでも扱えるようになったことも大きなメリットです。

2-3. AAL技術を搭載してスムーズな動作を可能に!

ここまでの仕組みに加えて、AAL(アカウントアブストラクトレイヤー)と呼ばれる技術を導入しています。

AALはUTXOとスマートコントラクトのメリットを維持したまま、お互いスムーズに作用するような仲介役です。

結果的にクオンタムはスマートコントラクトを利用しながらも早くて安全な取引が可能となりました。

3. PoSという承認システムを採用しているため個人でもマイニングしやすい

仮想通貨には、コンセンサスアルゴリズムと呼ばれる取引を承認するための仕組みが備わっています。いくつか種類がありますが、クオンタムはプルーフオブステークと呼ばれる仕組みを採用しています。

仮想通貨の取引を承認する人のことをマイナーと呼びます。マイナーは承認取引を成功させれば報酬をもらうことができます。

しかし、このマイナーとして活躍できる人も抽選制です。この抽選の方法がコンセンサスアルゴリズムです。

プルーフオブステーク(PoS)は、通貨の保有量によって抽選するアルゴリズムです。そのため、一部のマイナーに独占される可能性は低いといえます。他にもNEOやDASHなどの仮想通貨がプルーフオブステークの仕組みを採用しています。

4. Quantumを取り扱っている取引所

国内の仮想通貨取引所では、Coincheckが2020年3月12日から取り扱いを開始しています。

はじめての仮想通貨はコインチェック

同社は初心者にとって見やすいインターフェースを採用しており、さらに取り扱い通貨数が国内仮想通貨取引所で一番の数を誇っていることで人気の仮想通貨取引所です。

Coincheckの口座開設方法はこちらから→「Coincheck(コインチェック)の登録・口座開設手順を画像付きで分かりやすく説明

5. クオンタムの将来性

ここまで読んでいただければお分りいただけたことと思いますが、クオンタムには高い技術力があり、もともと世界的に見ても注目度は高い仮想通貨です。

また、クオンタムは開発陣のひとりに仮想通貨業界の中では有名な「Patrick Dai」氏がいます。同氏はアリババのリード開発者として仕事をしていた経歴の持ち主で、ブロックチェーン分野で信用が高い人物でもあります。

2020年より国内の仮想通貨取引所での売買も可能になったため、今後の動向に注目したい仮想通貨の一つと言えるでしょう。

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