ここまで庶民感覚に疎いとは…岸田”ドラ息子”秘書官、政界から「ボーナス返すならなぜ6月1日付」「本当に返納した?」疑問の声

岸田文雄首相の長男で首相秘書官だった岸田翔太郎氏の辞任劇には、お茶の間は大いに注目した。「庶民感覚など気にしない」岸田政権にいら立ちを覚えたのだろう。ルポ作家の日野百草氏が取材した――。
ドラ息子翔太郎氏、なぜあえて辞任を6月1日付にしたのか
「あきれる。なぜ6月1日付にしたのか理解に苦しむ」
無所属ながら、自民党の支持を受けてきたベテラン地方議員は、岸田文雄首相の長男で首相秘書官(政務担当秘書官)だった岸田翔太郎氏(32歳)の更迭とそのタイミングに疑問を呈す。
「これでは、国民はけじめをつけたと思わないのではないか」
2022年の年末、首相公邸で赤じゅうたんの敷かれた階段に寝そべったり、岸田家とその関係者と思われる参加者で組閣したかのようなひな壇写真や、官邸会議を開いているような写真を撮ったりした行為が外部に流出した。
これまでも官邸情報の流出疑惑や、大使館の公用車を使っての観光や買い物が問題視されてきた翔太郎氏。ついに父親である岸田首相も「けじめをつけるため」と5月29日、翔太郎氏の更迭を発表した。
翔太郎氏の辞職は6月1日付。これは公務員の期末手当および勤勉手当(本稿では便宜上、ボーナスとする)支給の基準日である。
嫌でもボーナスは口座に振り込まれる
「それ以前でよかったはず。6月1日付はイメージが悪い」(前出のベテラン地方議員)
翔太郎氏は選挙を経たわけでも公務員採用試験を受けたわけでもないが、父親である岸田首相の任命により国家公務員(特別職)となったため、ボーナス支給の対象となる。松野博一官房長官は5月30日、ボーナスが支給されたなら「返納したい」と翔太郎氏が申し出ていることを明かした。