ご乱心”ドラ息子”秘書官…岸田王朝への根強い国民の怒り「なぜ息子だけ更迭?」怒る公明、笑う維新、自民崩壊へ

お膝元の広島でG7サミット(主要7カ国首脳会議)を開催し、支持率を上昇させることに成功した岸田文雄首相。通常国会の会期末(6月21日)が迫る中、政界の話題はもっぱら解散総選挙の時期にある。大方は「会期末解散」で共通するものの、首相公邸内で記念撮影を撮るなど不適切な行動が報じられた長男の翔太郎首相秘書官が6月1日付で“更迭”され、公明党との友好関係にも亀裂が生じる自民党内には危機感も根強い。結局のところ、岸田首相は解散総選挙で勝負に出るのか。経済アナリストの佐藤健太氏は「進むも地獄、退くも地獄になる可能性がある」と見る。
「岸田の『私利私欲』的な理由では簡単に選挙は勝てない」
「内閣支持率が上がって有利だとか、(来年の自民党)総裁選をうまく運ぶためにという『私利私欲』的な理由では簡単に勝てない」。首相が会期末解散に踏み切るとの見方が広がる中、こう苦言を呈したのは自民党の伊吹文明元衆院議長だ。三権の長を経験し、党長老の立場から“正論”をぶつけることで知られる伊吹氏は6月1日、自民党二階派の会合で早期解散論を牽制した。
このタイミングで苦言を発したのは「3つの負」が念頭にあるとみられる。1つ目は、首相の長男である翔太郎氏が昨年末に首相公邸で親族らとの「忘年会」を開いた際、記念撮影を撮るなどの不適切な行動が「週刊文春」で報じられ、辞職を余儀なくされたことだ。6月2日発売の週刊誌「フライデー」は忘年会に岸田首相や裕子夫人も加わっていたと報じ、インターネット上には「えっ、なぜ息子だけ更迭?」などの声が相次ぐ。首相は2日、記者団に「私的なスペースにおいて親族と同席したものだ」「公的なスペースなどにおいて不適切な行為はない」などと説明したが、岸田ファミリーに向けられる厳しい視線は容易には拭えない。
公明に見捨てられた自民、東京では厳しい戦いに
2つ目は、20年以上も自民党と選挙協力を続けてきた連立相手の公明党が、東京での関係を見直すと表明したことだ。衆院東京28区(練馬区東部)での候補者調整をめぐり自公間には亀裂が生じ、公明党は5月25日の党常任役員会で次期衆院選の東京では自民党候補を推薦しない方針を決定した。都議会での自公関係も見直し、都内においては首長選などの協力もしないという“決別宣言”だ。