デートDV経験者、女子12%に対し男子30%で上回る…「暴力が嫌と言えない」「男だから我慢せざるをえない」心理的に追い詰められる恐怖

女性からのDVが男性の倍に
女性からのDVは、男性の2倍ある。そんな言葉を聞いたら、にわかには信じがたいかもしれない。大阪府が行った高校生への調査で、デートDVを受けた割合は女子が12%に対し男子は30%を超えた。
さらに、男子はDVを受けた際「暴力が嫌と言えない」「男だから我慢せざるをえない」など、女子に比べて逃げたり、相談しづらい現状も明らかになった。
DVというと、身体的な暴力が想起されがちだ。しかし、見えない「言葉のDV」もまた、深刻な問題として存在している。なかでも女性が加害者となるケースにおいては、言葉のDVが主となりやすい。今回は、特に言葉のDVで多用される「ダブルバインド」について掘り下げていきたい。
心理的に相手を追い詰める「ダブルバインド」
たとえば職場で、
「きちんと相談してから動け」という上司が、
「少しは自分で考えろ」と、矛盾するメッセージを発することがある。
2つのメッセージを同時に受け取った部下は、どこからどこまで自分で決めていいかわからず、混乱する。こういった相互に矛盾するメッセージを「ダブルバインド」という。