60歳以上は貯金500万未満が最多の日本「金持ちおじいちゃん」もういない…「士業、大手企業社員ほど投資詐欺で騙される」

2019年6月に金融庁が「老後30年間で1人あたり2000万円必要になる」とレポートを出して話題を呼んだことは記憶に新しい。
夫婦なら4000万円必要な計算になるが、世帯主の年齢が70歳以上の1世帯当たりの平均貯蓄額は、2318万円で、おおよそその半分程度しかない。そこで不安にかられるシニアを狙うのが、投資詐欺だ。
ライターのトイアンナ氏によると、「成功したシニアほど投資詐欺に騙されやすい」というーー。
「老人は金持ち」の嘘
世帯主の年齢が70歳以上の1世帯当たりの平均貯蓄額は、2318万円だが、現実はもっとシビアである。
60歳以上の貯金額は「500万円未満」が最多で、一部の富裕層が平均額を上げているに過ぎない。若者は金がないとよく言われるが、老人だって金がない。いざとなったら、持ち家を売ればいい。そう考えても、地方都市の中古物件販売価格は3000万円にも満たない。つまり、家を売ってようやくトントン、である。