竹中平蔵「なぜ私が喋るとバズるのか…それは不都合な真実を隠したい人がいるから」…日本をよくすると心に決めた中学時代

経済学者の竹中平蔵氏が何か発言すると、必ずネットで議論を巻き起こす。それは何故なのか。竹中氏は「私がこのままでは国がもたないということを伝えたところで、その不都合な真実を隠すことでうまみを得ている人は一定数います。また、不良債権処理で痛みを感じたい人もいるかもしれませんし、私を批判すれば原稿料の小遣いを稼げる人もいるでしょう。それは確率論的に仕方がないことです」と淡々と語る。みんかぶプレミアム特集「一流の書き方・喋り方・バズり方」第1回は、竹中氏の口を開ければ必ずバズる理由を探ったーー。
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「日本をよくしたい」そう私はずっと思ってきた
「日本人は90歳まで働くことになる」「年金受給年齢を70歳まで引き上げるべきだ」「厚生年金は廃止するべきだ」…私がインターネット上で何か発言すると、すぐ議論を巻き押すようです。
批判の声もありますが、同時に賛成してくれる人も多いという印象です。「なぜあえて炎上するようなこと言うのか」とも聞かれることもありますが、それに対して私は「日本をよくしたいから」と答えています。そもそもどの社会でも一定数ジャニー喜多川氏のような”変な人”が生まれてしまうものです。理解してくれない人は何をいっても理解してくれないものです。それは防ぎようがありません。
私は和歌山県の商店街にある履物屋に生まれました。中学生の途中までは父の仕事を将来継ぐものだと思っていましたが、東京の大学を目指している兄を見ていて、自分も将来のことを考えるようになりました。私は、父親みたいなマジメな商売人がもっと豊かになれる社会にするにはどうしたらいいのか、自分は何をしたらいいのか、と。
小泉純一郎氏は私に「悪名は無名に勝るから」と笑いながら言った
当時、私の通っていた中学に、東京の大学から帰ってきたばかりの倫理社会の先生がいました。その先生のところへ行き、その疑問をぶつけました。「社会をよくするにはどうしたらいいのですか」と。すると先生は「社会を変えるのは難しいことだけど、まずは社会の基本を勉強する、そこからだ」と答えたのです。