メディアにはタレントを人間として見て、大切にしてほしい…ジャニーズ会見「一定の役割を終えた」(三浦瑠麗)

旧ジャニーズ事務所による2度に及ぶ記者会見に多くの国民が釘付けになった。そのやり方についてメディアやSNSで賛否が噴出し、3回目の会見を求める声も出た。しかし三浦瑠麗氏は「二度目の記者会見では最大公約数として求められる基準を満たすような報告と質疑応答がなされたと感じる」と分析。一方で「少なくとも今回の件に関する限りメディア人の一部に見られた傲慢さに共感は覚えられなかった」とも指摘する。みんかぶプレミアム特集「一流の書き方・喋り方・バズり方」第4回は、三浦瑠麗氏がジャニーズ会見を語るーー。
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会見とはポピュリズムに訴えるもの
記者会見とは、その会社への期待度を高めて評判を上げたり、あるいは不信感を払しょくし、火の粉を振り払ってダメージ・コントロールをするためにある。司法の場とは違い、会見にひな形はあっても規則は存在しない。場を開くことで大衆の力を味方につけようとする「ポピュリズム」に訴えるものだからだ。
そもそも、渦中の芸能人や会社などが会見を開いて説明すること自体、選択的に見せたい自分を見せるという広報的な行動に他ならない。質疑応答も含め、会見を開くかどうかは自由だ。会社は自らのアピールとともに、不利な質問のこなし方で逆境を跳ね返すこともできる。
時間制限なしですべての質問に答えるという手法も強力だが、すべての質問に答えることが、知りうるすべての真実を明かすこととイコールなわけがない。したがって、すべての質問に答えなければ絶対にダメだというのは、自分を含めた人間というものを理解していないばかりか、記者会見に信を置きすぎた意見だと思う。