2024年、タワマンは1500万パワーカップルでも手が届かない…坪単価350万円を460万円で買う業者とタワマン暴落論者たちの単純思考回路

「東京五輪終了後に不動産は大暴落する」。当時は専門家を中心にそんな推測が飛び交っていたが、ふたを開ければ2023年も不動産価格は高騰している。その例に漏れず、タワマンも好調をキープしているが、来年、タワマンは重要局面を迎える。
プレミアム特集「2024年、日本大予測」。第一回目は、湾岸タワマン専門家・のらえもん氏が2024年日本のタワマン事情を分析する。
目次
これからもタワマンを購入できる富裕層な人たち
マンションアナリスト・ブロガーとして情報発信をしているタワマン在住の「のらえもん」です。
「もはやタワマンは2馬力パワーカップルでも手が届かない高嶺の花」といった声も聞かれますが、結論から述べると、2024年のタワマン市況は引き続き高値傾向が維持されると考えています。
要因は複数あります。一つは「高くても買う人がいるから」にほかならないのですが、取得者像の一例をあげるなら、世帯年収2000万円超えの”上位”パワーカップル。彼らは高収入であることに加えてマネーリテラシーも高く、金融資産の運用でもよい成績を残しています。しかし、それを頭金として差し出すつもりはなく、あえてフルローンで購入して低金利やローン減税の恩恵を最大限受けることを目論みます。
次にいわゆる富裕層。「タワマン節税」こそ、封じられましたが、これまで過剰だったものが適正化されたにすぎず、依然として富裕層が相続対策や資産の組み換え目的で購入しています。富裕層にとって一等地のタワマンは金融商品的な側面を持ち合わせているのです。