幸せになるキャリア「なぜ女性は生きにくいのか」…わたしにとっては、自由が最大の価値である(三浦瑠麗)

みんかぶプレミアム特集「転職、人生逆転物語」第6回は、三浦瑠麗が女性のキャリアについて語るーー。
目次
なぜ女性は生きにくいのか
人間は自ら選択をし、自己決定することで幸せを得られる種族である。言葉を換えれば、人間は選択肢のない受動的な環境を堪えがたいと感じることが多い。
単純な例をあげよう。座ることもできない満員電車。やけに扉が閉まるのが遅いエレベーター。どんなに扉が閉まるボタンを連打しても意味がないことを分かってはいても、やはりボタンを押そうとするのが人間の性だ。
選択の幅のみに着眼した場合、女性は男性よりも人生に関する選択肢が多いように見える。子どもを持つことにまつわる自己決定権は男性より高いし、すたれつつあるとはいえ専業主婦という生き方があることも確かだ。子どもを育てている間に学び直しをすることは実際には難しいが、少なくとも同質的な競争社会のエスカレーターを上ってゆくのが当たり前とされてきた「サラリーマン」よりもキャリアの転機を意識するタイミングが訪れやすい。
しかし、現代は女性の生きにくさを訴える声であふれている。育児と仕事の両立という課題が自分だけに降ってくること、転勤といえば男性の側に女性がついていくことが社会常識だと見なされ様々な介入やほのめかしを受けること、子どもを産む時期についての生物学的なチャレンジに晒されるのもやはり女性であること、等々。