新光電気工業、タツタ電線…イベント・ドリブン投資家のエキスパートが保有銘柄を実名公開します

本稿で紹介している個別銘柄:新光電気工業(6967)、タツタ電線(5809)、ファスト フィット ネスジャパン(7092)
「イベント・ドリブン」という言葉をご存知だろうか。M&A(合併・買収)や業務提携、リストラなど、企業の経営や財務に大きな影響を及ぼすイベントが起こった際の市場価格の変動を、投資のチャンスと捉える投資戦略のことである。今回取り上げるのは、そんなイベント・ドリブン戦略を駆使し、30年以上の投資経験を持つ羽根英樹氏(X:@hidekihane)。Xでの情報発信のほかに、投資セミナーの講演にも多数出演するベテラン投資家だ。
みんかぶマガジン短期連載「一流投資家が語る、イベント・ドリブン投資戦略の極意」最終回は、羽根氏のポートフォリオと情報収集源、さらに2024年度の株式市場における相場観について話を伺った。
目次
新光電気工業、タツタ電線…TOB実施待ちの銘柄を保有
――羽根さんの投資のポートフォリオについて教えてください。
TOB関連銘柄を保有していますが、その性質上、具体的な銘柄について公にすることは控えています。なぜならTOBはほかの投資戦略に比べて、取引の意図が明確になりやすいからですね。
――では、ポートフォリオの特徴は?
銘柄を例にあげるなら、新光電気工業(6967)とタツタ電線(5809)は、現在中国の規制当局からの許可を待っており、TOBの実施が決定していますが、具体的な時期についてはまだ未定となっている銘柄があります。私はこうした、いわゆるTOB実施待ちの銘柄を保有しています。