売上高2ケタ増! 期待高まるクラウド業界の成長企業 日本ビジネスシステムズ株式会社(JBS)<5036>

独自の観点で注目企業の価値を分析するMINKABUマトリクス企業分析。今回は日本企業のDX化を支える日本ビジネスシステムズ株式会社(JBS)<5036>(以下、JBS)をピックアップします。
JBSを読み解くポイントは急拡大する日本のクラウド市場で増収増益を生み出しているのはなぜなのか。
まずはJBSにまつわる数字を元に、会社の全体像を追っていきましょう。
目次
JBSってどんな会社?
DX化を求める企業に「クラウド環境」を提供する、業界のトップランナー。社内システムの計画策定から導入、運用・保守までの手厚いサポートで多くの信頼を得ています。
決算データの注目Point



数字で深ぼるJBS





JBSの企業価値をマトリクスで分析!
クラウド市場のトップランナーとして多くの企業から信頼を得るJBS。次はその企業価値を「評判」「実利」「共感」「姿勢」の観点からチェックしていきます。
※以下は、2024年3月12日現在の事実をもとに、分析しています。

こちらのマトリクス分析は、「5分でわかる」ように動画でも解説しています。
記事と合わせてご視聴ください!
それでは、マトリクス各パートの評価ポイントを解説していきます。
評判(株式)価値:上場1年7ヶ月で時価総額702億円超に
JBSは2022年8月、東証スタンダード市場に上場しました。
東証スタンダードは「公開された市場における投資対象として十分な流動性とガバナンス水準を備えた企業向けの市場(東京証券取引所ホームページより)」で、その上場には株主数400人以上、流通株式数2,000単位、流通時価総額10億円以上、最近1年間の利益が1億円以上などの基準が設けられています。

2024年3月12日現在、同市場におけるJBSの時価総額は702億2千8百万円と、個人投資家や中小型ファンドが投資対象として狙いやすい規模に。海外機関投資家が買いの目安にするとされる1,000億円まであと一歩と期待が高まります。
純利益を配当金としてどれだけ株主に還元したかを示す「配当性向」を見ると、2023年9月期は前年からダウンしたものの、来期については3割の水準に引き上げることで年間配当金を増配する予定としています。
実績(業績)価値:売上高11.8%増、経常利益は4.1%増に
直近2024年9月期1Q決算をみると、JBSの売上高は258億8千3百万円で前年同期比11.8%UPとなりました。
さらに、営業利益(前年同期比4.3%増)と経常利益(同4.1%増)はともに増益となりました。
一方、最終利益は税効果会計による一時的な影響によりマイナス推移に。自己資本比率は前年期末比で2.6ポイントダウンの42.2%となっています。
共感(志向)価値:クラウド需要の高まりを追い風にビジネスを急拡
「優れたテクノロジーを、親しみやすく」を企業理念とするJBSは「顧客のDX効果を最大化させるクラウドインテグレーター」を目指し、ビジネスを急拡大させています。
その背景にあるのがクラウド市場の活性化です。

DX需要が高まるなか、クラウドサービスの導入支援に強みを持つJBSは1800社以上の企業と取引を行い、239万ユーザIDをサポート。
国内トップクラスの顧客基盤を武器に、2022〜25年における年平均成長率(CAGR)の重要業績評価指標(KPI)を、売上で13%とする成長戦略を掲げています。
姿勢(ESG)価値:透明性の高い広報活動や女性の活躍推進に注力
ESG(環境、社会、ガバナンス)に対する取り組みにおいては、「社会の持続可能性」と「JBSの持続的成長」の 2つのサステナビリティ両立を目指し、2023年9月に策定した「サステナビリティ基本方針」を元にした取り組みを行っています。
情報・通信業界では環境面データを開示しない企業が多い傾向にあるなか、JBSは電気と紙の使用量を公開。環境保全に向けた企業姿勢を示しています。


ガバナンス面では社外役員は7名中4名と半数を超えているものの、女性役員は不在。一方で、管理職における女性比率は年々増加し、2023年9月期は13.7%となりました。
JBSは「2026年3月までに、課長級の女性比率20%以上を目指す」など、今後も社員が働きやすい環境づくりに力を入れていくとしています。
以上が”最先端のクラウド企業”としてDX市場で成長を重ねるJBSの企業分析でした。
ぜひこの先もその活躍に注目してみてください!
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(発行体HPへ遷移します)
日本ビジネスシステムズ株式会社(JBS)<5036>
米マイクロソフトの製品を中心としたITサービスの提供。クラウドサービスに強み。
MINKABUマトリクスとは?

みんかぶ編集室が
- 株式市場での数値を評価する「評判価値(株式)」
- 決算を元に成長力を評価する「実績価値(業績)」
- 未来に向けた企業戦略を評価する「共感価値(志向)」
- サステナブルな取り組みを評価する「姿勢価値(ESG)」
の4つの視点で深掘り。
- 「Excellent」…最も高い評価。完璧に近い状態や成果を示している。
- 「Very Good」…非常に良い成果。いくつかの小さな改善点はあるかもしれないが、全体的には優れている。
- 「Good」…良い成果。期待を満たしているが、いくつかの明確な改善の余地がある。
- 「Neutral」…まずまず。改善が求められるものの、基本的な期待は満たしており「中立」。
- 「Be careful」…評価できない。期待を満たしておらず改善が求められるため「注意」が必要。
の5段階でジャッジする企業分析コンテンツです。