「芸能人を小馬鹿にする文章はネットの書き込みと変わらない」プロインタビュアー・吉田豪が辿り着いた“読ませる”ライティングスタイル

「プロインタビュアー」という肩書からも、吉田豪氏がインタビューでプロフェッショナルを発揮することはもはや周知されている。だが、他にも「プロ書評家」という肩書を持っており、著者の人間性、特異性を炙り出す天才的な“文章芸”は特筆すべきものだ。みんかぶプレミアム特集「なぜあなたの文章はつまらないのか」第6回は、吉田氏に心躍らせるライティングの極意を記してもらう。
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ライティング力の前に「最低限の常識」を持つべき
以前、ターザン山本に頼まれて「ライター講座」なるものに講師として出たことがあるんですよね。ターザンは「常識なんか無視しろ!」とか極端なことを言うのが好きな人で、何も知らない人に「なんかこの人はすごいこと言ってる」と錯覚させるやり方を得意としているんですけど、ボクはそれをすべてひっくり返したんですよね(笑)。「こういう人の意見を参考にしちゃダメですよ〜。実際それで仕事を次々と失っている人なんですから」と。