15億円FXトレーダー「24年後半のドル円相場の勝ち筋」…11月の米国大統領選までは乱高下が続く!「今は2022年11月の相場に近い」

「為替相場が不透明なときほど、スキャルピングが最適解なのかもしれません」。そう語るのは、総資産15億円FX投資家のジュンFX(X:@jun123789)氏。
昨今、9月11日の東京外国為替市場で対ドルの円相場は、1ドル=140台後半まで上昇し、年初来高値を更新。10月のアノマリーや11月の米国大統領選挙が控え、まさに不透明な様相を呈しているが、一流のFX投資家が見通す市況の未来とは?
みんかぶマガジンの短期連載「総資産15億円FXトレーダーが見通す、2024年後半の戦い方」第1回は、ドル円相場の見通しや状況に合わせた投資戦略について話を伺った。短期連載全2回の第1回。
目次
11月まではドル円150円付近での揉み合いが続く
ーー今後の為替相場の見通しについてお聞かせください。
9月の米雇用統計の結果がよかったため、ドル円は大きく円安に振れました。ドル円は150円台に達し、このまま円安が進むかと思われましたが、元日本銀行理事(金融政策担当)の門間一夫みずほ氏は、「150円、155円まで下落し、人々が円安と物価上昇を懸念し始めたら、日銀は次の利上げのタイミングを早めることになるだろう」と述べていました。
ーー円安進行に対するけん制があったわけですね。
はい。利上げの警戒感から、150円以上に抜けたくても、上から押さえつけられているのが現状だと思います。そのため、11月の米国大統領選までは、ドル円は150円付近で膠着状態すると予想しています。
そして中東・ウクライナ戦争に関するニュースや、芳しくない経済指標がでるたびに、その都度下げては戻す、という動きを繰り返すのではないかと考えています。とはいえ、日米の金利差は大きいため、ドルを大量に売るような展開にはならないと思います。また、9月の米雇用統計の結果は良好でしたが、政府雇用の割合が大きかったため、実際の状況が市場の予想を下回っていた場合、一時的に下落する可能性があります。
ちなみに2024年4月にあった介入催促相場では、ドル円が数円動いて、その日のうちに元に戻るという極端な動きがありました。当時ほどではないものの、超短期で見れば下げトレンドになるのではないかと考えています。しかし、長期的に見れば下げを吸収して、徐々に円安に振れていくのではないかと見ています。
焼かれる覚悟で。とにかく腹を括ってトレードしろ
ーースキャルピング以外の、デイトレードや長期のポジションを持っている人はどのように立ち回るべきでしょうか?
上で持っているポジションをとにかくガチホする、あるいはこの局面で仕込み、焼かれる覚悟でキャリトレードが入ってくるタイミングを狙いに行くといった、腹を括ったトレードをしないと勝てない相場だと思います。
また、139円、140円台付近でリバウンドしたとして、後に月足や週足で見れば「節目で跳ね返ったよね」と見られるわけです。それゆえに、なかなか損切りに踏み切れない局面になっているんです。ロングとショート、どちらにとっても難しい選択が迫られると思います。
今は2022年11月の相場に近い
ーーところで、過去に現在と似たような状況の相場はありましたか?