美容室を100店舗、民泊施設を100件…事業展開も絶好調な敏腕個人投資家が注目する3つの業界

デイトレーダーとして華々しい成功を収めた後、複数の事業を展開し、多方面で活躍する山下拓馬さん(通称:ヤーマン)。全3回にわたるインタビューの最終回は仮想通貨の高騰や訪日外国人旅行客の増加、さらには大阪万博がもたらす影響などについて語ってもらった。
目次
2024年は「ドナルド・トランプの年」だった
ーー最終回では、まず2024年を振り返っていただきます。どんな年だと感じていらっしゃいますか?
今年のファンダメンタルズ分析にも通ずることですが、ドナルド・トランプさんが注目を集めたという印象が大きいです。特に、米国でビットコインが戦略的備蓄制度(非常時や緊急事態に備えて計画的に蓄える制度)に導入される可能性があると話題になり、仮想通貨関連セクターが大きく動きました。この影響で、ビットコイン自体も大きく値上がりし、それに関連する「メタプラネット」や「リミックスポイント」、さらにマネックスグループが運営する「コインチェック」などの銘柄も高騰しましたね。
これらの企業はビットコインを保有している、もしくは仮想通貨関連の事業を展開しているだけで大きく注目を集めました。
「かなりやられた」8月の大暴落
ーートレードの成績はいかがでしたか?
全体的にはやりやすかったと思いますが、例年に比べてボラティリティの高い局面が多く、8月には大暴落もありました。そのときは日経先物のトレードもしていたので、そこでかなりやられてしまいましたね。
大暴落が起きた際は、スイングトレードで損切りをして対応しましたが、それでも大きな損失を出しました。予想外の動きが多く、テクニカルが通用しない相場だったのが損失を出した最も大きな要因です。
しかし、しっかりとしたリスク管理と、自分の得意な分野で勝負しているため、年間を通じて見ると負けていません。やはり得意分野に集中することが大事ですね。
現在の注目は訪日外国人で潤う業界
ーー今注目している業界や業種について教えていただけますか?
仮想通貨関連が一つですね。トランプ氏の動向や米国の政策次第でさらに注目される可能性があります。
また、訪日外国人旅行客が過去最高を記録しそうな状況も注目ポイントです。国も2030年までに訪日外国人を6000万人に増やし、消費額を15兆円に増やす目標を掲げていますし、大阪IRなどもその流れを後押しすると考えています。
2024年の訪日外国人数は過去最多になる見込みで、来年以降さらに増加が期待されています。こうした国策に支えられた業界も、引き続き注目していきたいです。
大阪万博と観光セクター、未来を見据えて投資
ーー2025年4月から10月にかけて大阪万博が開催されますが、観光に関連した銘柄やセクターについては注目されていますか?