元50億円ディーラー!株式投資歴35年のプロがたどり着いた“至極の損切りマイルール”

証券ディーラーとして50億円の利益を上げた経験を持ち、今は個人投資家として株の魅力を広める活動に従事されているたけぞう氏。株式投資歴35年、相場のプロである同氏に全3回にわたりインタビュー。2回目は「投資におけるルール」について話を聞いた。
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現在はスイングトレードがメイン
――たけぞうさんは証券ディーラーとして約50億円の利益を上げてきた実績をお持ちです。現在は個人投資家でもあるお立場ですが、当時と現在とでは投資スタンスやマイルールにどんな違いがありますか?
昔は日計り(その日に買った株式をその日のうちに売る、現在でいうデイトレード)メインでできていましたが、それだと今のアルゴリズム取引のスピードについていけないので、スイングトレードメインですね。
――スイングトレードでは、大体どの程度の期間持たれるんですか?
多いのは1~2日、2~3日くらいですかね。長い場合はかなり長く持つこともあります。優待や配当などインカム狙いの場合もありますし。
――証券ディーラーと個人投資家という立場の違いというより、やはり相場のスピード感に合わせてスタンスを変えられてきた印象を受けました。
今も日計りをやることはありますが、それだと必要以上に値動きにとらわれてしまうこともあるので。ノイズが入って判断を誤るようなことがあってはいけないので、のんびり構えられるようにすることを心がけていますね。
――昔と今、ずばりどちらのほうがやりやすいでしょうか。
個人的には昔のほうがやりやすかったと思いますが、時代なので今のスピードに乗って行かないといけません。これがなかなか大変ですが、他の投資家も同じように相場に合わせてきているのわけです。ただ、スピードがあるがゆえに大きく入れないというのは、よく感じることですね。
四半期ベースで決算や開示情報をチェックすることは必須
――エントリーする銘柄選びにおいて重視していることは何ですか?
これも、短期と長期では異なる目線が必要です。短期の場合は、前日に盛り上がっている銘柄に注目します。売買代金や値上がり上位などです。
長期の場合は、ファンダメンタルズ重視です。決算に一番注目しますし、あとは配当などですね。
――短期トレードをする場合のスクリーニングにも、同様の考えを反映されているということでしょうか?
そうですね。どういう銘柄、セクターが強いか、売買代金が増えているか。簡単なスクリーニングは毎日やっているので、その作業を通じて相場の温度感を掴むようにしています。
――個人投資家もそういった作業を習慣づけておいたほうが良いと思われますか?
日計りのトレードをしないのであればそこまでする必要はないと思いますが、日々の相場の温度感を知っておくことは有意義だと思いますよ。長期目線であれば、それよりも決算や開示情報などを四半期ベースでチェックすることが重要で、この作業は必須だと思います。
損切りは「金額」を決めて決断
――エントリー後の利益確定もしくは損切りについてのマイルールについても教えてください。特に損切りについてのお考えをお聞きしたいです。