企業「賃上げ」の波…恩恵が期待できる小売り・外食銘柄6選!「過去に比べると大きな変化」しかし、「行方を占う大きなポイント」とは

本稿で紹介している個別銘柄:三越伊勢丹HD(3099)、J.フロントリテイリング(3086)、高島屋(8233)、エイチ・ツー・オー リテイリング(8242)、ロイヤルホスト(8179)、すかいらーくHD(3197)、コメダHD(3543)
インフレの進展により日本でも賃上げが進んでいる。実質賃金の本格的な上昇には至らないものの、消費者は心に余裕ができてプチ贅沢ができる状態だ。賃上げによる恩恵が期待できる、プチ贅沢銘柄とも言える賃上げ銘柄を取り上げる。みんかぶプレミアム特集「ブレイク予測!最強銘柄」第5回は「賃上げ銘柄」ーー。
目次
インフレ入りでようやく賃上げが進む日本
長くデフレに苦しんだ日本経済でしたが、コロナ禍に加えウクライナ戦争の影響などから世界的なインフレが進み、日本も否応なくインフレ入りすることになりました。
失われた30年、とも言われるデフレ時代の日本は賃上げが進みませんでした。しかし足元で進むインフレに後押しされ、国内でも賃上げが進んでいます。大企業から始まった賃上げの動きは、2024年は中小企業にも波及を始めました。
増え続ける社会保険料や止まらないインフレもあり、物価上昇の影響を差し引いた実質賃金は2024年もマイナスの月が多く、依然として消費者が使えるお金は厳しい状態にあります。しかし企業の多くで賃上げが進む状況は、過去に比べると大きな変化と言えるでしょう。
心許ない足元の賃上げだが、恩恵が見込まれる業界は小売と外食?
実質賃金の上昇は道半ばであり、消費者の自由に使えるお金が大きく増えた訳ではありません。それでも給与明細などに記載される支給金額は増えており、多くの方の心に若干の余裕も生じています。
心に余裕ができて、多少は贅沢できる、という観点でのお金を使い道と言えば“買い物”と“食事”です。足元の賃上げで恩恵が見込まれる業界としては、小売と外食があげられるのではないでしょうか。
賃上げの恩恵が期待できる小売銘柄としての百貨店
使えるお金が少し大きくなると、もう少し高い物を買ってもいいかな、と思うのが人情です。その観点では小売の中で百貨店はプチ贅沢銘柄の代表と言える存在です。賃上げで業績向上及び株価上昇が期待できる百貨店銘柄としては、以下の大手百貨店があげられます。