中受専門家が暴露「ハズさない一貫校」探求学習・海外留学・設備が充実…大学受験に縛られない!

中学受験上位層が目指すことの多い「早慶・GMARCH」など有名大学附属校の「エスカレーター校」。最近は、新しい附属校の偏差値も上昇傾向にある。
「同じ中学受験でも、進学校を目指すのか附属校を目指すのかによって、受験者層も学習スタイルもかなり異なります」。そう語るのは進学塾「VAMOS」代表の富永雄輔氏だ。
大学附属校の魅力は「大学までエスカレーターで行ける」だけではない。大学合格実績を上げるために切磋琢磨する進学校と雰囲気は異なり、それぞれの附属校が持つ「強み」を享受できる点も重要ポイントだ。
外からは見えにくい大学附属校の魅力、OB・OGたちが母校に子どもを入れたがる理由、進学校と異なる合格アプローチ。大学附属校を「中受のプロ」である富永氏が徹底解剖する。
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メリットは「大学までエスカレーター」だけじゃない
「進学校のメリットとは何か」。そう聞かれると、多くの人は「難関大学に合格させる進学指導」と答えるのではないでしょうか。先取り教育、難関校対策、受験に対する意識の高い仲間たちなどが、進学校の大きなメリットです。
では、大学附属校の場合、その教育力や設備、予算は生徒の教育にどう活かされているのでしょう。まず、大きな点は受験勉強がないことで、教育内容を幅広い観点から捉えることができます。
大学受験で必要とされる学力は、指導要領の範囲内で高得点を取るためのものに「過ぎない」と言うこともできます。大学名や偏差値も、日本国内で通用する指標に過ぎません。大学進学校はこれらの縛りにとらわれることなく、生徒を自分たちの基準に沿って教育ができるのが大きな強みです。
大学と連携してアカデミックレベルの探究学習を行ったり、第二外国語を学習できたり、海外留学で語学を鍛えたりすることができるのは、大学附属校ならではのもの。「どのような人材を育てるか」という建学の理念に沿って、広く社会や世界で必要とされる力を育てることができるのは大きな魅力です。
大学進学後の学びに直結するスキルや語学を鍛えることに、時間やリソースを割くことができるのは、中長期的に見たら「大学受験特化」の勉強よりも本人の財産になるかもしれません。