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「買いたいものは早く買う!」ベテラン投資家が教える「インフレ局面」の投資戦略

(c) AdobeStock

 株式投資歴30年を誇り、理論株価を用いた分析で多くの個人投資家に影響を与えてきた、はっしゃん@株Biz (@trader_hashang)さん。

 そんなベテランでさえ、いや、ほとんどの個人投資家にとっても “インフレが常態となる相場”は初めての経験です。

 未踏の環境でどう資産を守り、どう攻めるのか。これからの投資スタンスを伺いました。みんかぶプレミアム特集「『金利のある世界』の稼ぎ方」第4回。

目次

上昇トレンドは終盤に近づいてきている

ーー日経平均株価が最高値を更新しました。ここからさらに上を目指すのか、それとも大きな調整が入るのか。どのようにお考えかを教えてください。

 私は基本的に「インフレ局面に入っている」と見ていますので、比較的強気なスタンスです。ポイントは通貨ですね。円安傾向にある一方で、米国は利下げ余地を残しています。米国経済が堅調な間は、利下げ余地を背景に相場は比較的上がりやすいでしょう。

 ただし、上昇トレンドとしてはかなり終盤に近づいてきている。米国経済が減速し、リセッション気味になってきたときに利下げ余地の札をどう使えるか。そのあたりが厳しくなれば、相場も下がると考えています。

 現状はまだ米国経済が強めに推移しているので、その間は大丈夫かと思います。ただし、常に10〜20%程度の下落は想定に入れておく必要があります。そうしたリスクを織り込みつつも、基本的には「上がる局面にはついていく」イメージですね。言うならば、今は上昇相場の中盤戦にあるというスタンスです。

 もっと長い目で見れば、株価は本来上がるものですし、物価はインフレしていくもの。むしろ日本が20〜30年も経験したデフレが例外で、長いデフレの反動として、いまインフレが進んでいます。

 日本と世界の物価水準の差は広がっていましたが、グローバルの中で修正されていくはずだと考えています。その意味で株価の上昇は、日本経済全体が世界水準に追いつくプロセスなのではないでしょうか。

降りられる準備をしながら、上昇に乗っていく

ーーはっしゃんさんは「損切りはすぐ行う」スタイルですよね。仮に日経平均が10〜20%下落した場合、損は発生しますか?

 大幅下落になれば、ポジション的には当然損は出ます。その時はしっかり損切りします。

ーーなるほど。米国株については強気で見ていますか?

 基本シナリオは「上がる」と考えていますが、もちろん、どこまで上がるかは実際に進んでみないと分かりません。その途中で下げ要因が出れば臨機応変に判断しますが、決めつけることはしない。いつでも降りられる準備をしながら、上昇に乗っていくスタンスです。

ーー8月は「夏枯れ相場」とも言われますが、今年のこの上がり方は予想通りでしたか?

 正直、私は円高が進むと考えていましたが、円高にはならずに株価が上がっていきました。私にとっては「意外な展開」でしたね。いくつかシナリオを想定していた中でも例外的なパターンで、結果として「思った以上に米国経済が強かった」という印象を持ちました。

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