なぜ令和エリートは「開成・桜蔭」を蹴ってまで“渋谷系”に集まるのか 親世代が絶句する中学受験「最新序列マップ」の真相

わが子の教育にかけた費用は、本当に「元」が取れるのか――。これまで教育の世界では「品がない」とタブー視されてきた「コスパ」という視点から、今注目の2人が対談。学歴活動家として独自のポジションを築くじゅそうけん氏と、保護者目線で業界の闇に切り込む教育投資ジャーナリストの戦記氏が、中学受験のリアルを徹底的に語り合った。
中学受験にかかる衝撃的な費用の実態から、中学受験からの「賢い撤退」戦略まで、綺麗事なしの本音トークは中学受験を検討するすべての保護者にとって必見だ。短期連載全10回の第5回。(対談日:10月3日)
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目次
「勉強のできない子」が“附属校”経由で良い会社に入れてしまうワケ
戦記: もちろん、海外の附属校・系属校に進学させれば、学費は医学部並みにかかります。普通のサラリーマン家庭には到底無理な金額です。しかし、親の目線で見れば、それは非常に合理的な投資なんです。なぜなら、彼らは自分たちが大学受験でいかに苦労したか、そして普通に失敗するリスクがあることを、身をもって知っているからです。「うちの子は勉強しないから、一般入試では無理だ」と見切って、確実なルートを選ぶ。結果的に、その友人は国内の早稲田大学の別の系属校に進学させたようですが、賢い選択だと思います。
じゅそうけん: 小学校組とシンガポール・ニューヨーク組は、純粋な学力で言えば、かなり厳しい層も含まれているのが現実です。これが早慶の多様性の面白さでもあるのですが、同時にアンチから叩かれる要因の一つにもなっています。
戦記: ただ、シンガポール校出身者は英語が堪能ですからね。結局、就職活動では、国内の一般受験組より有利だったりする。そこでまた格差が生まれるわけです。皮肉な話ですが。
親世代が絶句する、中学受験“最新序列マップ”の真相
――さて、大学のトピックから再び中学・高校に話を戻しましょう。最近の中学受験では、東大合格者数を急激に伸ばしている新興勢力ともいえる学校がいくつか登場し、注目を集めています。特に「渋谷系」と呼ばれる、渋谷教育学園幕張(渋幕)と渋谷教育学園渋谷(渋渋)の躍進は目覚ましいものがあります。この2校について、お二方はどう見ていらっしゃいますか。