FXに損切りは必要か

FXを始めたばかりの初心者の方は、「損切りしたものの、数分から数時間後に元のレートに戻ってきて損切りをしたことを後悔する」なんて経験をしたことはないでしょうか?
結局いつか元のレートに戻るなら、損切りはしない方が良いのでは?と考えることもあると思います。
損切りは本当に必要なのか?
実際にチャートをみながら検証してゆきましょう。
目次
長期間戻らない価格
下にあるのは、ポンド円のチャートです。
ポンド円日足2012年

ここで相場が頭打ちになるとみて売ったところ、たまたま6月の高値125円80銭で売れたとしましょう。そしたらみるみるうちに下がって、なんと500pipsも利益をあげることができました。

あまりに上手くいったので、戻ったところをもう一回売ってみました。
初めは徐々に下がっていったのですが、だんだん上がってきて含み損を抱えることになってしまいました。
結局、このポンド円はどうなったのでしょう。
ポンド円日足 2012年7月~2013年7月

上のチャートはエントリーしてから約1年後のチャートです。1度もその価格に戻るどころか30円暴騰しています。(赤いラインがポジションの保有価格)
次は同じく価格が戻らない一例ですが、予想外の動きをしたものです。
完全に予想外であった日銀マイナス金利
2016年1月29日、日銀はマイナス金利を発表しました。これは誰も予想していなかったサプライズでした。
発表後にドル円約3円の暴騰。今までの黒田バズーカもあったので、発表後にドル円を買っていたら、少なくとも29日当日は儲かっていました。
ドル円6時間足 2016/1~2016/3

この日は金曜日でしたので、上昇した後に週末に市場はクローズしました。
ここで重要なのが、翌土曜日と日曜日に「2/3以降はドル円が125円を目指して上昇する」といった論調がメディアで報道されていたことです。
なので翌週以降、さらに上昇すると見込んで押し目買いを仕掛けたとしましょう。
絶対に116円は割らないと信じていたので、チャートの赤丸の部分で損切りせずにどんどん買い増してゆきます。
しかし、結果は116円を割れました。その後、2ヶ月の間以上も価格はもとに戻っていません。
ここでポイントとなるのは、<大方の市場参加者の予想を裏切り、メディアでも予想されていたことの間逆に動いた>ということです。
相場に絶対はないと言いますが、このように誰もが上昇すると考えていた時でも、相場はその様には動かないことがあるのです。
損切りは必要
このような場面で、損切りをせずにポジションを保有してたらロスカットどころか追証になってしまいます。
また、どんなにメディアで報道されている予想や、著名なアナリスト予想でも外れることはしばしばあります。
トレードする際には、ポジションを保有する前に損切りをする位置を決めておくと良いといわれています。損切りというと聞こえは悪いですが、「損を最小限にする=自分の収益を守る」ことに繋がるのです。
損切りが上手にできるようになるとトレード収益が向上し、よりFXを楽しめるでしょう。