FXの取引時間 – 時間帯ごとの市場の特徴を押さえよう!

ひとこと要約
- FXは平日24時間取引可能
- スプレッドが広がりやすい時間帯に注意!
- 各時間帯の値動きの特徴を押さえ抑えよう!
FXの大きな特徴の1つとしてその取引時間の長さが挙げられます。国内株式の取引では基本的には証券取引所の開いている平日の9時から15時の間しか取引ができません。そのうち11時半から12時半は休場なので実質5時間しか取引できません。
一方FXでは、平日24時間取引をすることが可能です。しかし24時間取引ができる分、時間帯によって特徴が変わってきます。「FXを始めようとしているけど、時間帯ごとの特徴とかはいまいちよく分かっていない…」という方は一定数いるのではないでしょうか。
そこで今回はFXの取引時間と、各時間帯の特徴について説明していきたいと思います。
FXにおいて各時間帯の特徴を押さえる抑えることは、自分のトレードスタイルを決めるのにも、コストを抑えるためにも大変役立ちます。
目次
FXは平日24時間取引が可能!
なぜFXは24時間取引可能なのか
冒頭でも説明したように、FXでは平日24時間取引が可能になっています。なぜFXでは24時間取引が可能なのでしょうか?それは、FXは世界中のトレーダー達が同時に取引しており、世界中の外国為替市場が開いているからです。
国内株式の取引は証券取引所が開いている時間しか取引できません。しかしFXでは、基本的に取引所があるわけではなく、「インターバンク市場」といわれる世界中の銀行による外国為替取引のためのネットワークがあるため、24時間、世界のどこからでも取引ができるようになっています。

しかし、土日は世界のほとんどの国の為替市場が閉まっているため取引をすることはできません。
具体的な市場の移り変わりは後述する「時間帯ごとに値動きの特徴を解説!」で詳しく説明します。
取引は月曜の何時から金曜の何時まで?
FX取引は基本的に平日24時間可能ということは理解できたと思います。それでは、FX取引は月曜日の何時から金曜日の何時まで可能なのか、詳しく見ていきましょう。
まず、月曜日の取引開始時間です。FX会社によって多少のバラつきはありますが、基本的に午前7時前後から取引が可能というFX会社が多いです。
次に、金曜日の取引終了時間をみていきましょう。金曜日の取引終了時間は翌朝(土曜日)の午前6時前後に設定されていることが多いです。主なFX会社の取引可能な時間は以下のようになっています。
会社名 |
月曜日取引 |
金曜日 |
平日の取引 |
---|---|---|---|
7:00 |
翌朝6:00 |
なし |
|
7:00 |
翌朝5:40 |
5:40~6:00 |
|
7:00 |
翌朝5:50 |
5:55~6:00 |
|
6:00 |
翌朝6:00 |
6:00~5分程度 |
|
7:00 |
翌朝5:55 |
5:55~6:05 |
|
7:00 |
翌朝5:55 |
5:55~6:10 |
|
7:00 |
翌朝5:50 |
なし |
|
7:00 |
翌朝5:30 |
5:30~6:00 |
|
7:00 |
翌朝5:50 |
5:57~15分程度 |
|
7:00 |
翌朝5:50 |
5:55~6:10 |
FX取引ができない例外の日がある?
平日であれば基本24時間取引可能なFXといえど、例外も存在します。主な例外は「クリスマス」と「大晦日・お正月」です。まずはクリスマスについて見ていきましょう。

クリスマス
クリスマス当日、海外ではほとんどのFX市場が閉まっています。そんな中1つだけ開いているFX市場があります。それは日本のFX市場です!12月25日が平日の場合には東京外国為替市場が開いている7時から15時まで取引ができるFX会社もあります。
しかし、海外の市場は閉まっており市場参加者が少なくなるので、値動きには注意が必要です。また、クリスマス当日と土日が重なった場合には、FXの原則通り取引できませんので覚えておきましょう。
大晦日・お正月
海外の国がクリスマスを重視する一方、日本では大晦日やお正月を重視する傾向にあります。そのため大晦日の取引は各FX会社によって取引できる時間帯が変わってきます。そのため、自分が利用しようとしているFX会社の大晦日の取引時間は確認するようにしましょう。
続いて元日の取引時間について説明していきます。結論からいうと元日は平日であっても取引をすることはできません。なぜなら、日本だけでなく海外の市場も休場になるからです。元日の翌日からは、ほとんどのFX会社で通常通り取引が可能になります。
その他の祝日
その他の祝日の取引の可否はどうなっているのでしょうか。まず日本では祝日であっても土日と被っていない限り取引が可能です。
しかし、国によっては祝日に市場が休場となる場合があります。以下のページからいつどの国の金融市場が休場になるか確認できるので是非活用してみてください。
スプレッドが広くなりやすい時間帯にご用心!
ここまで、FX取引が可能な時間帯と、例外的に取引ができない時期、時間帯について解説してきました。ここで取引ができない時期と合わせて押さえておきたいことがあります。
それは海外の市場が休場の時や、クリスマス明け、早朝など、市場全体の取引が閑散としているときには、市場参加者が少なく、実質的なコストであるスプレッドが広がりやすくなることです。
スプレッドはFXにおける「実質的なコスト」になります。そのスプレッドが広がるということは、コストが多くかかってしまうことを意味します。できることなら、コストはなるべく抑えたいですよね。
そのためには「FX取引における各時間帯の特徴」を頭の中に入れておく必要があります。

時間帯ごとに値動きの特徴を解説!
ここからはFXの取引時間のうち、どの時間帯にどこの市場が開いているのか、その時間帯の特徴とポイントと合わせて説明していきたいと思います。
特に為替の三大市場といわれている「東京、ロンドン、ニューヨーク」の市場が開いている時間の特徴はしっかりと理解するようにしましょう。
それでは早速オセアニア時間と呼ばれる6時から8時の時間帯から順に見ていきます。
【オセアニア時間】6時〜8時
6時〜8時の時間帯では、ニュージーランドのウェリントン市場やオーストラリアのシドニー市場が主に開いています。基本的には市場参加者が少なく、ほとんど値動きのない時間帯です。そのためスプレッドが広がりやすい傾向にあるので取引をする際は注意しましょう。
しかし、ニュージーランドの経済指標が発表されたり、週末に大きなニュースがでた後の月曜日の早朝は価格が乱高下する可能性があるので注意が必要です。
【東京時間】8時〜15時
日本や香港、シンガポールなどの市場が開きアジア地域に住んでいる人が取引に参加してくる時間帯です。特にゴトウビ日といわれる5と0のつく日は、日本企業の決算日であることが多く、海外への支払いのためにドルが多く買われる傾向にあります。
そのため仲値が決まる9時55分まではドル円の値動きが活発になります。しかし、10時過ぎになると穏やかな値動きになることが多いです。
そのほかに注意すべき点としてはオーストラリアや中国の経済指標の発表が挙げられます。そのため欧州通貨の値動きが静かな一方で、オセアニア通貨は比較的動きやすい傾向にあります。
補足としてゴトー日以外にも連休や大型休暇の前には、旅行のためのドルを用意するためにドルがよく買われることがあります。
【欧州時間】15時〜21時
この時間帯では、欧州の市場が開くに従って取引が活発になってきます。特に欧州における取引の大半を占めるロンドン市場の開く17時からは市場参加者も増加し、一気に値動きが出てきます。
主にユーロやポンドなどの欧州通貨が活発に取引され、ユーロ圏の経済指標が発表されると値動きは特に大きくなります。
しかし、19時頃になると欧州勢はお昼休みに入るため、値動きは落ち着いてきます。そのため短期的なトレンドができていた場合でも19時を境に緩んでくる傾向にあります。
【ニューヨーク時間】21時〜6時
21時過ぎになるとニューヨーク市場も開き、アメリカからの参加者も加わることで為替の値動きはピークを迎えます。ロンドンとニューヨークの2つの市場が開いている21時〜2時は最も取引が活発になります。
さらに、東京の仲値に相当する「ロンドンフィックス」が午前0時(冬時間の場合は午前1時)に当たる為、月末になるとユーロやポンドの値動きが激しくなります。また、ロンドンフィックスは投信設定にも利用されるので、ドル円にも動きが出てくることがあります。
午前2時過ぎになると、欧州の株式市場が終了となるため、やや値動きが落ち着きます。
しかし夜中に要人発言があったり、米国の金融政策が発表される日になると2時過ぎの深夜であっても大きな値動きが見られる場合もあります。
ここまでの時間帯ごとの値動きの特徴をまとめると以下のようになります。どの時間帯はどの通貨が動きやすいのか、取引が活発な時間、少ない時間はいつなのかをしっかりと抑えるようにしましょう。

まとめ
今回はFXの取引時間から各時間帯の値動きの特徴まで説明してきました。特に、市場参加者の数によって値動きの度合いが変わることや、市場参加者が少ない時間帯はスプレッドが広がりやすいことは、今後のFX取引においても必要不可欠な知識です。正しい知識を身につけて理想的なFX取引に近づけていきましょう。