ママ!ヒグマが私を食べている「電話をしたまま餌食になった女性」人を食べ、共食いもする“ムツゴロウさんの大発見”…テントに侵入されたら戦え

クマに遭遇して死んだふりをしたら、食われないのか
アニメ「くまのプーさん」を観ていると、ハチミツが大好きな愛らしい動物なのだが、実際にはクマは人を殺し、そして食す。そんな痛ましい事件が相次いでいる。また、蚤(のみ)の市で売っているような「クマの木彫りの置物」などには、川を泳ぐシャケをクマが獲って食べている場面が多い。もし、本当に人間の肉が大好きなのであれば「クマに遭遇したら死んだふりをせよ」というアドバイスに従うと、そのまま食べられてしまうことになってしまうのではないか。
クマは何を考えて行動し、何を好んで食べる動物なのだろうか。
まず、クマは人間だけでなく、共食いもよくする動物だ。
北海道大学の「北大ヒグマ研究グループ」(クマ研)が、1975年から続けていた調査によれば、ヒグマのオスが、血のつながっていないヒグマの子を殺して食べていたことがわかっている。この調査は、国際学会の英文誌にも発表され、世界に評価された発見だ。
お母さん、ヒグマが私を食べている!
ヌポロマポロ川上流の沢で見つけたヒグマのフンを分析すると、ヒグマの毛と爪9本、そして乳歯3本が混じっていていた。生後間もない子グマのものだったという。同調査を報じた毎日新聞電子版(2023年3月15日)によれば「5~6月の繁殖期、雄のヒグマは雌を求めて広範囲を移動するが、雌は子育て中は発情しない。雄が繁殖期に別の雄の子を殺して雌の発情を促す子殺しは、自分の子孫を残そうとする習性ともいわれる」「クマ研によると、道内ではヒグマの共食いは1918~95年に文献などで8例が記録として残っている」のだという。このケースでは、クマがクマを好んで食べるというより、生殖本能に基づいたものだろう。