なぜ維新の政党支持率は高いのか…前大阪市長・松井一郎「他の党に比べたらマシだから」今だからぶっちゃける”他のベンチャー政党との違い”

2023年4月、政治団体・大阪維新の会をけん引してきた松井一郎氏が大阪市長の任期を終えて政界を去った。大阪府議時代に自民党を飛び出し、盟友の橋下徹氏と創設した組織を統率。「身を切る改革」を党是に、党派色を前面に出して大阪府知事や大阪市長のポストを独占し、地方行政の運営に一石を投じた。10年余りの「維新政治」を考える上で、松井氏は欠かせない存在だった。
前回、岸田首相の減税について思うところを語ってもらったが、今回は政治家を引退し、現在の日本維新の会が民間人目線でどう見えているのか聞いた。
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議員を引退してから見える維新の会は「他の党に比べたらマシ」
民間人になってから今の維新を見て思うのは、「他の党に比べたらマシ」ということです。その差というのは、自分が以前所属していたからというわけではなく、「身を切る改革」をまだやっているから。選挙になると、自民党だろうと共産党だろうと、どこも一つだけ同じ公約を掲げて選挙に挑むわけです。それが何かと言ったら「国民の皆さんに寄り添う」ということ。
でも、国民の皆さんに寄り添うと掲げるのなら、同じように、自分たちの特権を改めるべきだと思います。その一番の特権は経費問題。「調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費=旧文通費)」です。あれを月100万円、領収書なしで使っているのは国会議員だけですよ。
民間の人は、起業をしている人でも勤めている人でも、経費の精算は、全部領収書があって、何に経費を使ったかがわかるわけです。それなのに、税金を集める側の人たちにはなぜか使途不明金がある。普通だったら刑事罰が下ってもいいはずです。