どうやったら日本の高校生がスタンフォード大に入学できるのか…問われる「あなたはどのような生き方をしてきたのか」

岩手・花巻東高校の佐々木麟太郎内野手(3年)が米スタンフォード大学に進学する。高校歴代最多とされる通算140本塁打を放った“怪物”の将来は世界から注目の的だが、一昔前ならば「甲子園→プロ野球」が多くの球児の憧れだったはずだ。なぜ麟太郎選手は従来の常識にとらわれない決断をしたのか。そして、世界最高峰の大学に入るためには何が必要なのか。教育事情に通じる経済アナリストの佐藤健太氏は「これからの時代は、日本を飛び出し世界トップレベルで学ぶことが重要。麟太郎選手は『新時代はこうすべき』と教えてくれている」と見る。
目次
2024年世界大学ランキングで2位のスタンフォード大にどうやって…
「人生の考え方としては『一瞬の喜び』ではなく、『一生の喜び』でと意志を持って最終的に決断しています。いろいろな文化、言語、思考を持つ方々との交流で高い知識、知恵、思考を構築したい。野球も勉強もできる人間になることは佐々木麟太郎の人生で大きなテーマです」。2月20日にメディアの取材に応じた麟太郎選手は、世界トップレベルの大学への進学に若干の不安を抱きつつも、覚悟の上で決断したことを明かした。
スタンフォード大は、誰もが知る世界最高峰の大学だ。イギリスの高等教育専門誌「Times Higher Education(THE)」の2024年の世界大学ランキングによれば同大は英オックスフォード大に次ぐ2位に位置する。東大は29位、京大が55位であることを考えれば、麟太郎選手の決断のすごさが分かるだろう。同大に在籍した有名人としては、Google共同創業者のラリー・ペイジ氏やチャットGPTを生んだOpenAI創業者のサム・アルトマン氏、Netflix共同創業者のリード・ヘイスティングス氏らがいる。