「空気を読まない」人はなぜ「感情が幼いのか」…”会話が苦手”の多くは思い込みにすぎない!他人からの評価を左右する“感情コントロール力”
サイエンスライターの鈴木祐氏は、「感情が幼い人ほど魅力は下がる」と断言し、コミュニケーション力を高めるためには“感情コントロール力”が重要だと指摘する。「会話が苦手だ」と自覚している人にこそ知っていてほしい感情コントロール力について、鈴木氏が丁寧に解説する。
※本記事は鈴木祐著『最強のコミュ力のつくりかた』(扶桑社)から抜粋・再構成したものです(全3回中の3回目)。
第1回:人は2秒で他者を評価する…サイエンスライターが解説!人間の「魅力」を左右する3つの要素「信用できない人はなぜ信用できないのか」
第2回:調査結果発表!人は他人にあわせるべきなのか?自分を貫くべきなのか?「人は良い印象を与えたいとき、相手の興味や期待に応える戦略をとるが…」
目次
「能力の高い人」に好意を持つ理由
コミュニケーションがうまくいかない原因の1つは、「感情が幼い」です。感情のコントロールが苦手で情緒が安定しづらく、周囲から「緊張しがち」「空気を読まない」などと思われやすいタイプのことです。
感情コントロールの重要性は過去に何度も示されており、たとえばウォータールー大学の実験では、約1600人を集め、対人トラブルに弱い人の特徴を調べたところ、感情の制御が苦手な人ほど相手を思いやった発言ができず、問題を解決できない傾向が確認されました。
そのメカニズムは簡単で、感情コントロールが苦手な人は、トラブルで生じた不快な感覚に耐えられず、どうにかして自分の身を守ろうとします。すると、会話のあいだも意識は自分の内面にばかり向かい、他人の気持ちを考える余裕が消え、周囲からは、「空気を読めない」「態度が硬い」「話を聞かない」などと思われてしまうわけです。