医学部受験塾経営者が、医学部受験に強い・弱い名門校の実名大暴露「この学校には行ってはいけません」東大合格者でも落ちる理由

「医学部に受かるにはトップレベルの学力がないといけないのでは」と考える方も多いだろう。
しかし、東大卒で、医学部受験に特化した個別指導塾「桜凛進学塾」を運営されている新宮竹虎氏は「実は医学部受験には頭の良さよりも大事なことがあります」という。一体、どういうことなのか。医学部に子供を受からせたい保護者必読だーー。みんかぶプレミアム特集「中学受験 栄光への最短ルート」第3回。
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医学部受験をするなら、ちゃんと合格率の高い学校を選びなさい…偏差値が高いだけの学校はダメ
私は中高生向けの医学部受験塾を運営していますが、そこで思うのは、世の中の保護者たちは、偏差値の高さや学校のイメージだけで学校を選びがちです。
中高一貫校の勢力図は今と昔で違っています。昔は「名門」とされていて実績も良かった学校でも、今はイメージだけで実績は全然ダメ、というところも少なくありません。だからこそ、偏差値やイメージだけで学校を選んではいけないわけです。
逆に、九州にある青雲中高のように、偏差値の割に進学実績が良い学校もあります。四谷大塚偏差値を見ると、80%合格偏差値は男子50、女子52ですが、2023年度入試では卒業生185名に対して医学部医学科合格者数は107名と、とんでもない実績を叩き出しています。
青雲のように、医学部に入りたいなら、ちゃんと医学部の合格率が高い学校を選ぶべきです。特に大学受験で医学部を受けることを視野に入れているなら、偏差値だけで中学受験する学校を選んではなりません。
「鉄緑会に入ればオールOK」というわけではない
今、東大や医学部を受けようとする首都圏の中高一貫生の多くが、東大受験塾・鉄緑会に入りますよね。でも、当然ですが、鉄緑会に入れば東大・医学部に入れる、というわけでもありません。鉄緑会に通う生徒の成績もやはり二極化していて、上位半分の生徒は受かっても、下半分はほぼ浪人確定です。
中学受験と大学受験は主人公が違います。中学受験は「親の受験」ですが、大学受験は子供本人の受験です。子供が主人公なので、子供のやる気が出なければ勝てません。
よくある失敗パターンは、親が「とりあえず最初から鉄緑会に入れておけばいいでしょ」と考えて中1から子供を鉄緑会に通わせて、課題の多さに子供が燃え尽きてしまい、大学受験で大失敗する、というものです。ここが難しいところですよね。
逆に、成功する生徒には、中学受験に成功した直後の中1〜中2時代には塾に一切通わず、中3から鉄緑会に通うケースが多いです。開成などの名門校では、周囲の生徒も「中3からは本気を出そう」という雰囲気になりますから、そこで後押しされて、「塾に行こう」と自分から思うようになるんですね。