「日本人駐在員妻とタイ人男性の不倫」「警察に顔が割れている日本人詐欺師」…タイ移住した際に関わることになる日本人コミュニティのリアル

税金対策の移住先として人気だったシンガポール。しかし、ここ最近は経済成長に伴う物価の高騰によりほか東南アジア諸国に人気が移っているという。とはいえ、ベトナム、カンボジア、フィリピン、マレーシアなどはインフラ整備がまだまだで住み心地がよいとは言えない。そこで注目が集まっているのがタイ。移住者は情報交換のために「日本人コミュニティ」に属することが多いが、そこには見逃せない注意点があるようで……。
タイに移住した際の心得を、現地のコアな情報を取材し2024年春からバンコクへ移住したという旅系YouTuber「EXIT JACK」のマンペー氏に聞いた。
構成:カワノアユミ
目次
タイに移住したい経営者に必須なものは

――前回の記事では、美容室、飲食店、クリニックのほか、弁護士、税理士、行政書士などの事務所をタイで開業する日本人も多いと聞きました。会社経営にトラブルはつきものだと思いますが、周りの起業家を見ているなかでとくに注意したほうがいいことはありますか?
タイで起業する際にもっとも重要なのは、信頼できるタイ人のパートナーを見つけることだと言われています。それによって、事業の安定性やリスク管理の面で大きなメリットがあるんです。タイでは「外国資本規制法」によって、サービス業や販売業を営む企業において外国人の出資比率は最大49%までと制限されています。
つまり、タイ人が51%以上の株を保有する必要があるので、現地に信頼できるタイ人パートナーがいることが事業を成功させる鍵かなと。家族にタイ人がいる場合、会社運営がスムーズに進むだけでなく、トラブルを未然に防ぐことにもつながります。
――日本にはないような「賄賂」を警察に要求されるとも聞きますが……。
正直、賄賂を要求されることもあるみたいです。だから、タイでビジネスをするなら、どれだけ現地の警察や役所と良い関係を築けるかが重要とも言われていますね。「日本の常識が通じない」という前提で、慎重に準備する必要があります。そういう情報収集をするために、いわゆる「日本人コミュニティ」に属することが多いですね。