令和の虎で大人気の医師・ドラゴン細井「医学部受験に失敗するご家庭には典型的なパターンがあります」勉強しない子に絶対に言ってはいけない一言

医学部人気が止まらない。数十年前であれば入れた私大医学部も、軒並み難化してきている。そうなると「受験は親子の戦い」という側面がより強くなるのは必然だ。
どんな家庭が医学部受験に成功するのか。人気YouTubeチャンネル「令和の虎」にも出演している、医学部受験塾「MEDUCATE」塾長のドラゴン細井氏に、医学部受験に成功する親、失敗する親の特徴を聞いたーー。みんかぶプレミアム特集「医学部受験 完全攻略法」第4回。
目次
医学部受験に失敗する親の典型パターン
医学部受験に失敗する典型的なパターンとして、家庭環境の問題が挙げられます。特に親が医学部受験の実体験を持たないケースが多く見られます。
例えば、国立大医学部卒の父親と女子大卒の母親という組み合わせの家庭では、父親が子供に自分と同等の学力を期待する一方で、子供の教育は主に母親が担当していることが多いです。しかし、母親自身が医学部受験を経験していないため、子供に適切な指導ができないという問題が生じます。
教育では時に子供にとって厳しい指導が必要ですが、母親はそれを効果的に行えず、子供は「経験もないのに」と反発しがちです。「お母さんには分からないよ」「あなたは達成していないことを、なぜ私に押し付けるのか」という不満が子供の中に募ります。
さらに、母親が勉強の難所や躓きやすいポイントを理解していないため、子供が困っているときに適切なサポートができません。その結果、「なぜこれが分からないの?」と叱責するだけになり、子供は「受験に成功していない親に言われたくない」と一層反発します。
親の理想論を押し付けることで過度なプレッシャーがかかり、最終的に母親側も受験プロセスを熟知していないと医学部受験競争で勝つのは困難になります。
このように、親自身の経験不足と子供への高い期待のギャップが、医学部受験失敗の典型例を生み出します。
自らに受験経験のない親でも、慕われる親になることはできる
しかし、受験経験がないお母さんが全員不適切な教育者というわけではありません。むしろ、お母さん自身も子供と一緒に学ぶ姿勢を持つことで状況は大きく改善します。理想的な教育環境や方法について積極的に勉強することが重要です。現代ではYouTubeや書籍など、様々な学習リソースが豊富にあります。自分自身が経験していなくても、どのように伝えれば子供が前向きに指示を受け入れてくれるかを学ぶことができます。
実際、教育の現場を見てみると、小学校、中学校、高校の先生の中には、特定の生徒より学力が低い場合もあります。それでも多くの教師が生徒から慕われるのは、単に特定科目の知識や学力だけでなく、それ以上の要素があるからです。真の教育者とは、自分よりはるかに高い学力を持つ人にも適切な指導ができる人です。そのためには、学力以外の人間性や教育方法において優れていることが不可欠です。
親も同様に、教育者としての役割を担っています。「あなたのことを本当に思っている」という真摯な気持ちを伝えられる理想的な教育者を目指すべきです。自分の経験不足を認め、共に成長する姿勢を示すことで、子供との信頼関係を築き、医学部受験のような難関にも共に立ち向かうことができるのです。