「夏をどう過ごすか」が合否につながる!中受プロが伝授する「朝10分の魔法」

中学受験をめざす6年生にとって「夏をどう過ごすか」は合否につながる大きな分かれ道だ。この夏で大きく伸びる子もいれば、なんとなく過ごしてしまい、後から悔やむ子もいる。
「焦って過去問や難問対策に手を出すのは非効率。どこが伸びしろか、よく見定めたうえで学習の焦点を絞り込みましょう」
そう語るのは、大手中学受験塾の室長を17年務める中学受験Walker氏。中受のプロが教える合格に直結する「6年生の夏休みの過ごし方」とはー。インタビュー全3回の最終回。
目次
朝10分の魔法「作業興奮」を活用しよう
家庭学習のペースを整えるうえで、朝の時間をどう使うかはとても大切です。夏休み中は生活リズムが乱れがちですが、1日の始まりに勉強の習慣があると、その後の学習もスムーズに進みやすくなります。
毎朝スムーズに学習に入れるよう「作業興奮」という脳の仕組みを活用しましょう。「作業興奮」とは作業を始める前はやる気がなくても、一度作業を始めると集中力や意欲が高まる現象のことです。
最初はやる気がなかったけれど、机に向かって10分だけでも手を動かしてみると、そのまま集中モードに切り替わって、気づいたら1時間しっかり勉強していた。そんな経験、誰しもあるのではないでしょうか。
この作業興奮を上手く使うために、おすすめなのが下記のルーティンです。
① 寝る前に明日取り組むページを開いて、ドリルやノートを机の上に置いておく。
② 朝いちばんに、計算や漢字の復習など軽めの課題に取り組む。
③ 少しずつ思考力や読解力が必要な学習にシフトしていく。
勉強は下準備をちょっと工夫するだけで、効率や集中力を大きく引き上げることができます。
スケジュールを立てたり、教材を準備したりしていないと「何からやるんだっけ?」「教科書、どこにいったっけ?」と右往左往しているうちにやる気がしぼんでしまいます。
前日の準備で、朝イチの集中時間を作り、ライバルに差をつけましょう。