福山雅治「酔っている女性を持ち帰った」発言の考察ーー吉田豪が“フジ不適切会合”報道の構造的問題を斬る

今年に入り、相次いで取り沙汰されたフジテレビの一連の不祥事。8月18日に発表された調査報告書には「福山雅治」の名前が記されたことが世間を驚かせた。大多亮元専務との会合で、女性アナウンサーが同席する中、「会話が下ネタ的な内容だった」「不快だった」と証言されたという。この件を論じる著名人は少なく、逆張り気味の常連ばかりが目立つ。長年交流のある、プロインタビュアーの吉田豪氏が、福山雅治の素顔と今回の騒動の本質を語る。
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福山雅治は「とにかくサービス精神に溢れた人」
さっき「福山雅治さんのニュースはおそらく触れにくいと思うので、今回は別の話題にしましょうか」ってスタッフの人に言われたんですけど、全然問題ないですよ。むしろ、こういう機会にちゃんと話したいぐらいなので。ボクが福山さんを最初に取材したのはもう16年前のリリー(・フランキー)さんとの対談の司会を担当したときで、その取材の後には一緒にキャバクラにも行ってもいるし、ここ最近は毎年必ず対談で顔を合わせたりしているけれど、プライベートでの交流は一切ない。そんな距離感で接してきた人間として、わかる範囲のことを話してみたいと思います。
現時点で福山さんを擁護しているのが長谷川豊さんだったりガーシーさんだったり古市憲寿さんだったりと、松本人志騒動や中居正広騒動のときと同じようなメンバーで、だからこそこの3つが似たようなことに見えてきちゃうのが問題だと思うんですよ。ボクからすれば他の2つとは絶対に線引きすべきだし、これを同じ土俵に並べてワンセットで批判したりワンセットで擁護したりするのはすごい危険じゃないかなって。
そもそも今回の件って、完全にフジテレビ側の問題なんですよね。福山さん自身は本当に“サービス精神の人”で、呼ばれたら場を盛り上げようと頑張ってしまうタイプ。実際、今回も「ぼくとしては、ドラマ作りの大先輩である大多(亮)さんとの男同士のサシ飲みで充分楽しかったのですが」と言ってましたけど、それも本音だと思うんですよ。男同士の飲み会も大好きでリリーさんと仲良く飲むことも多い人だけど、そこに女性も同席するなら全力でサービスする。その光景はボクもキャバクラで目撃しています。
当然、無理に女子アナを同席させてほしいなんて思ってなかったはずなんですよ。