「3日坊主の子」が変わる 京大院卒が教える挫折しない目標設定

頑張って勉強を始めたのに、気づけば手が止まっている。年初に高い目標を掲げたはずなのに、途中で挫折してしまう。誰しも一度は、そんな経験があるのではないだろうか。
登録者50万人超の教育系YouTuber・あきとんとんさんは、立命館大学から京都大学大学院を経て楽天に入社し、現在は2000本を超える教育動画を発信中。テンポのよい語りとユーモアを交えた理系解説が、学生や保護者から高い支持を集めている。
また、ボディービルやダイエットにも造詣が深い。
「高校時代は赤点だらけの劣等生でした。今の自分を支えているのは、生まれ持った才能ではなく、“努力を続ける技術”なんです」
自分には才能がない、やる気が続かない。そんな悩みを抱える人にこそ知ってほしい“継続”のコツを、努力の達人・あきとんとん氏に伺う。インタビュー全3回の第1回。
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目標は大きすぎると続かない
勉強に不慣れな人ほど、目標を高く掲げがちです。もちろん、高い目標を持つこと自体は悪くありません。ただし、その大きな目標ひとつで突っ走ろうとすると、簡単に挫折してしまいます。
「開成中に合格したい」「東大に合格したい」「TOEICのスコアを200点上げたい」といった高すぎる理想を掲げるのはよいのですが、目標に至るまでの具体的なプロセスを設計している人は意外と少ない。
多くの人は「達成手段はあいまいだけど、とにかく頑張る」という精神論で学習を始めてしまいます。しばらくすると、その日の気分次第で勉強をやったりやらなかったりという状態になり、次第に学習が続かなくなっていく。そして2週間ほど経つと挫折してしまう。
そんな経験をした人は多いのではないでしょうか。
加えて、挫折しやすい人には「努力の見積もりが甘い」という傾向もあります。ちょっと頑張ればすぐ成果が出ると思い込んで、思うように伸びないと「やっぱり自分には無理だ」と諦めてしまう。
でも、勉強の成果って、坂道のようにスムーズに伸びるわけではありません。階段のように一段一段上がっていく中で、必ず“踊り場”のような停滞期があります。そこを越えて初めて、成績がぐっと伸びる瞬間が来る。
この踊り場の時期は、一時的なやる気だけでは乗り越えられません。だからこそ、継続できる「仕組み」が必要なのです。
この“横ばいの時期”を「才能がないからだ」と勘違いしてしまうのはもったいない。ただの模索期間にすぎないのだから、焦らず、諦めず、粘ってほしいですね。