「このままでは順位は変わらない・・・」中受プロが集団塾を辞めて志望校に特化した学習をオススメする理由

秋も深まり、受験本番がすぐそこに迫ってきた。気づけば、入試まで100日を切っている。入試までの残り3か月は、ただ目の前のことに取り組むだけでは合格に手は届かない。
限られた時間の中で、何を優先し、何を切り捨てるか。その選択が、わが子の合否を左右する。
「R80偏差値で5程度の差なら、十分に逆転は可能です。直前期こそ、正しい努力を冷静に積み重ねることが重要です」
そう語るのは、個別指導塾Growy代表のユウシン氏である。どうすれば、残り少ない期間で学力を積み上げられるのか。第一志望合格に向けて、今から親ができることは何か。
受験本番で力を出し切るための戦略を紹介する。連載全3回の第2回。
目次
「塾を辞める」のも手
今から「逆転したい」と思うなら、勉強量を増やすよりも、「志望校に特化した学習」に転換することが効果的です。
集団塾の授業は、どうしても「最大公約数的な指導」になりがち。クラス全体にとって平均的に必要な内容を扱うため、個々人の弱点まで細かく対応するのは難しい。
集団塾は言わば“エスカレーター”のようなものです。そこに立ってさえいれば、ゆっくりでも確実に上へは進んでいきます。でも、みんな同じスピードで動いているので、自分の前にいるライバルを追い越すことはできません。
すでにエスカレーターの先頭集団にいるなら、そのまま志望校に合格できるかもしれません。しかし、今の位置が後ろのほうで、「逆転が必要だ」と感じているなら話は別です。
このまま乗っているだけでは、順位は変わらない。別の方法を模索する必要があるのです。
「逆転」できる学び方の作り方
逆転の方法として提案したいのが、「集団塾を辞めて志望校に特化した学習に専念する」という方法です。わが子が志望校に合格するために必要な学習に特化することで、残り3カ月で志望校との差を一気に縮めるチャンスが生まれます。
ただ、その場合は学習カリキュラムをどう設計するかや、集団塾を辞めるデメリットも考慮する必要があります。
お子さんの苦手箇所は何か、本番までに身に着けさせたい単元や向上させたい得点力は何かなどを知ったうえで学習を設計しなくてはなりません。