就活“出遅れ組”が冬から大逆転するための戦略を新卒最終面接官が指南 「見切り発車」で就活に取り組む人ほど内定を取れるワケ
12月を目前に控え、冬インターンの選考や周囲の早期選考の話題に、焦りを感じている27卒就活生は多いだろう。「今からではもう遅いのではないか」。そんな不安がよぎる時期に、新卒最終面接官を務めるおか@新卒最終面接官氏は、「この時期からの正しい戦略と行動こそが、就活の成否を分ける」と断言する。
本稿では、現役の最終面接官だからこそ語れる「就活のリアル」を同氏が徹底解説。面接官の心を掴む「一貫したストーリー」の構築法から、ライバルに差をつける具体的なアクションプランまで、“逆転内定”のための戦略を語っていただいた。全4回の第4回。
※この記事は、みんかぶプレミアム連載「27卒就活、これだけやればうまくいく――逆転内定の勝ち取り方」の一部です。
目次
なぜ面接官は「高校時代の武勇伝」に興味がないのか
自己PRとガクチカの違いについて、もう少し掘り下げてみましょう。もう一つの違いは、エピソード選定のセオリーに関わる部分です。一般的に、ガクチカでは「チームで何かを成し遂げた経験」、そして「大学時代の経験」が評価されやすい傾向にあります。企業は組織であり、チームワークを重視するのは当然だからです。もし、あなたが最も力を入れたことが個人での取り組みである場合、それを自己PRで使い、ガクチカでは別のチームでの経験を話す、といった戦略的な使い分けが有効です。高校時代の経験の場合も同様にして、ガクチカのメインには大学時代の経験を持ってくるのがセオリーと言えるでしょう。
いち早く内定を獲得するための実践的な「アクションプラン」
ここまでの内容を踏まえ、いち早く希望企業から内定を得るために、皆さんが今すぐ取るべき具体的なアクションについてお話しします。
まず取るべきアクションは、面接対策以外のタスクを最速で終わらせることです。これはすでに述べたことの繰り返しになりますが、それだけ重要だということです。Webテスト、グループディスカッション対策、エントリーシートの骨子作成。これらのタスクに、だらだらと時間をかけないでください。「今週中にウェブテスト対策本を終わらせる」というように、具体的な締め切りを設定し、短期集中で片付けてしまいましょう。あなたのリソースを、最も重要な面接対策に集中させるのです。
「見切り発車」で就活に取り組む人ほど内定を取れるワケ
そしてもう一つのアクションは、「納期」を自ら作り出し、アウトプットを最大化することです。「準備が完璧に整ってからエントリーしよう」と考える真面目な学生さんほど、行動が遅れてしまう傾向にあります。しかし、人間というのは不思議なもので、締め切りに追われたほうが、アウトプットの量も質も高まる生き物です。
就活も同じです。「来週までにESを提出しなければ」という納期が設定されることで、あなたは必死に準備をするはずです。ですから、準備不足を恐れずに、少しでも興味がある企業のインターンや本選考に、積極的にエントリーしてみてください。エントリーシートを提出し、面接の予定が入る。この「強制的な納期」が、あなたの就活全体のスピードと質を劇的に向上させます。踏み出さない限り、何も始まりません。まずは一歩、勇気を持ってエントリーボタンを押してみましょう。その一歩が、あなたを成長させる最高の機会となるはずです。