注目の億トレ投資家が暴露する「貿易収支でわかる上がる株」…とくに要チェックの最強日本株銘柄9「山梨中央銀行、強さの秘訣」

2023年9月中間決算発表では、円安を背景として大手企業を中心に過去最高益を出した企業が相次いだ。このような環境の中で、元証券会社本部長で現在は米国IT企業の代表を務める億トレーダーのABC Trader氏に、いま注目している「業界」「株」をうかがった
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貿易収支でわかる「上がる株」
2023年9月決算では、トヨタ(7203)やホンダ(7267)が最高益を更新しました。半導体不足が解消に向かっていることや円安が追い風となった形で、株価も上昇。ただ後出しのようで恐縮ですが、自動車株は「持っていれば確実に上がる株」でした。
それは、財務省の貿易統計のデータからもみることができます。2023年9月の自動車輸出の伸び率は26.9%、乗用車だけでみると30.4%伸びています。今年に入ってからはずっと、この調子で伸びてきていたのです。円安メリットを一番受けているのは自動車業界といえるでしょう。
企業の多くは、為替レートを115〜125円程度で想定しています。実際のところは140円台後半程度ですから、業績の上方修正が出て当たり前です。 つまり「いつ上がるか」まではピンポイントでいえなくても、必ずいつかは上がると確信していました。
なお自動車産業は、円安が続く限り調子がいいと考えられます。たとえばトヨタは過去最高益をたたき出したといっても、自動車産業のグローバルリーダーであることを考えれば、まだまだ時価総額は低すぎると考えています。同社は利益率も相当改善してきていますから、まだ伸びしろはあると考えます。
いま買うべきは「グロース株」
ただ、いま私が特に注目しているのはグロース株です。日銀短観をみると、大企業ほどいい景況が続いていることがわかります。一方で、中小企業は芳しくありません。
つまり、大企業は儲かっていて、大企業以外は儲かっていない。そのため、いわゆるプライム市場の大型銘柄は買われるけれどもグロース市場の小型株は売られている状況にあります。これは自然な流れだといえるでしょう。