「売却タイミングの正解、バラします」投資歴30年以上のベテラン投資家が戦略を明かす「権利付き最終日の約3営業日前は狙い目」

本稿で紹介している個別銘柄:ベネフィット・ワン(2412)
「イベント・ドリブン」という言葉をご存知だろうか。M&A(合併・買収)や業務提携、リストラなど、企業の経営や財務に大きな影響を及ぼすイベントが起こった際の市場価格の変動を、投資のチャンスと捉える投資戦略のことである。今回取り上げるのは、そんなイベント・ドリブン戦略を駆使し、30年以上の投資経験を持つ羽根英樹氏(X:@hidekihane)。Xでの情報発信のほかに、投資セミナーの講演にも多数出演するベテラン投資家だ。
みんかぶマガジン短期連載「一流投資家が語る、イベント・ドリブン投資戦略の極意」第2回は、羽根氏の投資戦略について話を伺った。
目次
アクティビスト投資家に追随しポジション構築せよ
――ここからは、羽根さんの投資戦略についてお聞きしていきたいと思います。
イベント・ドリブン戦略にもさまざまな形態がありますが、現在特に注力しているのはTOB (株式公開買い付け)関連の戦略です。主にTOBが実施される「タイミング」や「条件」などが重要になってきます。
昨今の動向を見ると、TOBの実施が困難なケースも見受けられますが、ベネフィット・ワン(2412)のように、一度TOBを実施した後、新たにTOBが発表される事例もあります。
さらに、アクティビスト投資家(※企業経営に積極的に関与し、企業価値の向上を目指す投資家)が大量に株式を購入し、大量保有報告書を提出するケースもあります。