上昇トレンドへ「相場の節目は変わるのは…ここだ!」…億り人ゲーム株投資家・ゆずが語る、2024年後半戦シナリオ

2024年8月5日、日経平均株価は過去最大の4451円の下落を記録。9月に入ってからも、米国の雇用統計の結果を受け、相場は乱高下を繰り返して落ち着かない状況が続いている。
10月は株価が弱くなりやすいという米国発のアノマリー、11月には米国大統領選挙が控えており、2024年後半戦も波乱含みの展開が予想される。果たして、市場はどのように推移していくのだろうか……?
10月のアノマリーや11月の米国大統領選の行方など、2024年後半の相場観について話を、300万円を2年で1億円以上にしたという投資家のゆず氏に伺った。全2回の第1回。
目次
長期視点では日本株は上昇トレンド。しかし、2024年後半は乱高下が続く
ーーまず、2024年後半戦のゆずさんの相場観についてお聞かせください。
正直、予測が難しいですね……(笑)。ただし、1年以上のスパンで考えれば日本株は上昇すると見ています。大きな要因として、日本がようやくインフレになってきたことがあげられます。物価が上がり通貨の価値が下がると相対的に株価が上がりますから、結果的には右肩上がりになっていくと思います。
一方、短期視点ではアメリカ株は綺麗に右肩上がりで上がっていくのに対し、日本株は一気に上がるときもあれば、一気に下がるときもあるという特徴があります。例えば、年初には日経平均が3万3000円でしたが、わずか2か月後の3月には4万1000円に達しました。一方、7月に4万2000円をつけていた日経平均が、1か月後の8月には31000円まで急落することもあるのです。
あと米国大統領選の年末は株価が上がるケースが多いですが、2018年にはクリスマスに株価が下落する、通称「ブラッククリスマス」もありましたから本当に何とも言えないですよ。
トランプ氏再選が濃厚…大統領選後は例年上昇トレンドになる
ーーでは、11月の米国大統領選の行方についてはどのように見ていますか?
大統領選の年は相場が上昇基調になりやすく、年末もよい相場である傾向にあります。また、米国大統領選挙の年における日本株の動向としては、大統領選挙が終わるまでは動きが鈍いものの、選挙後には上昇基調になることが多いです。
ーー仮にハリス氏が当選した場合、日米の株価はどのような見通しになりそうでしょうか?
さらにいまの日本株は割高ではなく、むしろ割安な状態です。4万2000円をつけた時に比べてかなり割安です。大統領選挙までは楽観的なシナリオは考えづらいですが、選挙後には上昇基調になると思います。イベントが終わり、それを織り込んだ上での上昇基調がメインシナリオではないかと。
9月の中旬までは、米国株の動きが不安定でした。しかし、9月17日と18日(日本時間では9月18日と19日)に行われたFOMCで利下げが決定され、株式市場はゴルディロックス相場になり、潮目が変わりました。ですから、市場全体が安定するまでは様子を見てもよいのではないかと思います。
ーーでは、大統領選前に安い局面があれば、コツコツ拾うという認識でよろしいでしょうか?
はい、その頃にはさまざまな問題が解決していると思いますので、長期的な視点を持ち、相場を見守るのが得策ですね。10月中旬から11月の中旬までの1ヶ月間は、多くの日本企業が第2四半期の決算発表をするので、いまから仕込む銘柄をチェックしておきましょう。
日経平均はジリ貧にならない。相場の潮目が変わるのはSQ付近
ーー不安定な相場ですが、今後潮目が変わるとしたらいつ頃だと見ていますか?
現在、株価が乱高下しているのは先物やオプションを使った投機的な売買が多いからだと見ています。SQ(※特別清算指数)やオプションのSQが絡むと相場が変わることが多いです。7月に史上最高値の4万2400円台をつけたときもSQで、8月の大暴落もSQ付近で動いていましたので、今後のSQあたりでどうなるのか注目ですね。
ーーここ最近、ドル円のボラティリティも非常に大きいですが、これについてはどう見ていますか?