50万→1億円の凄腕投資家が解説する24年後半戦「株を買うタイミング、売るタイミング」投資歴28年、抑えておこう最強マニュアル

日経平均株価は過去最大の4451円の下落を記録し、9月上旬には米国の雇用統計の結果を受けて、相場は乱高下を繰り返している。それに加え、10月には株価が下がりやすいという米国発のアノマリーや11月の米国大統領選挙が控えており、2024年後半も波乱含みの展開が予想される。
激動の相場で生き残るためには、どのような投資戦略を立てるべきなのだろうか。
みんかぶマガジンの短期連載「投資歴28年の億り人が告ぐ、2024年後半戦の行方」第1回では、名古屋の長期投資家(なごちょう)氏(X:@Nagoya_Tyouki)に、2024年後半戦の相場感と10月のアノマリー、そして11月の大統領選の見通しについて話を伺った。短期連載全2回の第1回。
目次
「いま、日本株は割安なので買い」
ーー2024年後半戦の相場感について、なごちょうさんのご見解をお聞かせください。
米国経済が減速するかどうかが焦点ですが、カードの消費額が減少し、破綻が増え始めているなど、指標を見ると少しずつ増加しているので個人消費が落ち込むのではないかと思っています。しかし、意外にも物価は上昇しておらず驚いています。おそらくFRBがうまく調整しているのでしょうし、世界各国から資金が流入しているのが要因でしょう、
また、9月下旬から米国企業の決算が発表されます。8月の決算を見てもそれほど悪くなかったですし、現在のバリエーションは景気減速を織り込んでいるので、PERで見ると日経平均が15倍、スタンダードが13.64倍、配当利回りで見ると日経平均が2.04%、プライムが2.47%です。これらを考慮すると、まだ配当利回りが高い銘柄もありますし、PBRで見てもスタンダードが0.98倍、日経平均が1.31倍、プライムが1.27倍ですので、日本株はそれほど割高ではないと思っています。つまり、いま、日本株は割安なので買いましょう。
8月の調整が大きく、9月も株価が調整されているので、ここから株価が大きく下がることはないと予想しています。10月のアノマリーを完全に無視するわけではありませんが、9月後半から11月初旬までは米国大統領選に向けて動いていくことになりそうですね。
10月アノマリーの要因は「米国ヘッジファンドの解約」にある
ーーでは、10月のアノマリーについてはどのように見ていますか?
米国のヘッジファンドは45日ルールがあり、11月決算のために10月に解約が多いので下がりやすいと言われていて、これも10月アノマリーの要因なのかもしれません。なお、10月の株価に関しては、2023年は下落しているのに対し、2022年は上昇しています。そのほか2018年と2019年は上がり、2017年と2020年は下がっています。
ーー下落の要因が個別にないのであれば、買い下がってもよいということでしょうか?