総資産15億円のトレーダー「世界一知りたいFXの教科書・完全版」なぜ?稼ぎたいなら米大統領選より日銀の声明のワケ

「為替相場が不透明なときほど、スキャルピングが最適解なのかもしれません」。そう語るのは、総資産15億円FX投資家のジュンFX(X:@jun123789)氏。
昨今、9月11日の東京外国為替市場で対ドルの円相場は、1ドル=140台後半まで上昇し、年初来高値を更新。10月のアノマリーや11月の米国大統領選挙が控え、まさに不透明な様相を呈しているが、一流のFX投資家が見通す市況の未来とは?
みんかぶマガジンの短期連載「総資産15億円FXトレーダーが見通す、2024年後半の戦い方」第2回は、ジュンFX氏に世界一知りたい為替市場の注目要素と波乱の相場を勝ち抜くメソッドについて伺った。短期連載全2回の第2回。
目次
11月までは米国大統領選より、日銀の声明に注目しろ
ーー為替市場のこれからの注目要素について教えてください。
日本株式市場や為替市場にとっては、むしろいまは日銀の声明のほうが影響力があるように思います。9月11日に日銀の中川審議委員から、先行きの政策金利のパスや緩和度合いの調整ペースは今後の経済・物価・金融情勢次第であり、「現時点で金融市場の環境が不安定なことを踏まえて、何ら予断を持っている状況ではない」と発表がありました。
植田総裁や政策の実質的な決裁権を持つ内田副総裁の発言であればインパクトがあります。ただ、今回の中川審議委員はあまり知られていないのにもかかわらず、発表後 に株と為替が大きく変動したため、 現在は日銀の動向に注目が集まっているなと感じます。
米国大統領選については、先日ハリス氏の支持率がトランプ氏を上回り、討論会の内容が話題を呼ぶなど為替が動く理由がいくつもあり、現状はそうした一挙一動を材料と捉えて動いているのだと思います。
ーーイベント1つひとつを材料として織り込んでいるのが現状だということですね。
そうですね。私は普段「ブルームバーグ」を聞いていますが、ここ最近は日銀の中川審議委員の発言に関するニュースが多くあったので、ドル円相場におけるいまのトレンドは日銀の動向です。
相場のセオリーは死守するべし
ーーほかにも10月にはアノマリーがあるなど、米国大統領選まで波乱含みな相場になることが予想されますが…。
16年FX投資をやっていますが、正直ここまでどちらにも振り切れない中途半端な相場は初めてかもしれません。とはいえ、10月のアノマリーなど例年のセオリーに則った売買は絶対に入ってくるので、そこは見込んだ上でポジションを取るほうがよいと思います。たとえ今年はイレギュラーな相場だからロングポジションを取ろう、という変則的な買いを入れたとしても、そんな小手先の取引で勝てるほど相場は甘くないと思うんです。
ーーそういったFX投資の初心者を刈り取るような動きをするのですね。