美しすぎる分析!金融アナリスト三井智映子が伝授する「株の買い時」…どうやって「買いたいリスト」を作成すればいい

本稿で紹介している個別銘柄:タカラトミー(7867)、ローツェ(6323)、GENDA(9166)、グローバルX(282A)
タレントから金融アナリスト・個人投資家としての転身を果たした三井智映子さんは「市場ごとの見極め」や「銘柄選び」をどのように行っているのか。全3回にわたるインタビューの第2回は銘柄選びのポイントや、短期投資・長期投資それぞれのスタイルに応じた戦略についても詳しく聞いた。
目次
米国株は“放ったらかし投資”を採用
ーー今の投資スタイルを教えてください。
投資商品により時間や戦略を分けています。FX取引はスキャルピング(1分足)で練習のためにも相場を見るためにも毎日取引しています。金や原油、暗号資産などは流れが来たと思うときに取引をします。日本株は仕事柄アクティブ売買が難しいので、短くとも半年ほどは握り続ける銘柄が多いです。
米国株に関しては長期・短期で分けています。長期は最近よく耳にするようになった“放ったらかし投資”で、決算や経済情勢などが大きく変わらない限りは触りません。一方で、短期はチャートの状況が変わったら銘柄を入れ替えるといった具合で調整しています。中国株は少し保有していますが、ほぼ手仕舞いをしている状態に近いです。米中貿易摩擦で中国経済は厳しいと考えたからです。
日本株に関しては10年以上雑誌などで銘柄推奨をするなど、仕事でも見続けてきた面があるので得意な分野としては日本株の中小型株です。足元の中国株のように見通しが分かりにくいところは最低限の投資額にして、金や原油、暗号資産などホットだと思うところに都度都度資金を投じるということもしています。
時流によっても、個人によっても、向いている、読みやすい、合っている市場があると思うので、適宜市場の見極めというのは必要ではないかと思いますし、合っている商品や投資スタイルを見つけることが重要だと思います。
私は、ポートフォリオを定期的に見直すなかで「今自分が難しいと思う市場では戦わない」ことを決めているのです。そのため、2023年からポジションを増やしたのは中国株を利確して、その資金は全て米国株に宛てました。
毎年6月に発表される「骨太の方針」をチェック
ーー個別銘柄についても詳しいと思うのですが、「良い銘柄」はどこで探しているのですか?
決算のチェックや、セクターごとの大型株のチェック、値動きしている銘柄のチェック、チャートの形状から探すなど地道な作業から銘柄を見つけています。四季報は必ず読みます。加えて、GoogleやSNSでどのような分野が注目されているのかも探しています。
2025年はドナルド・トランプ氏が大統領に返り咲くことがホットな話題なので、トランプ大統領になったときに恩恵を受けるセクター・銘柄はどこになるのかは注目ですね。
日本株については、政府が毎年6月頃に決める骨太の方針(経済財政運営と改革の基本方針)を必ずチェックします。「政策に売りなし」で、国に後押しをされて伸びる銘柄などが見える可能性を秘めています。骨太の方針は一年に一度なので、それ以外では定期的に内閣府、財務省のホームページを確認。世の中のお金の流れを知ることは大切ですね。
チャートを見て出来高が増えていたり、投機的な値動きをしている銘柄、上昇トレンドが続いている銘柄は監視リストへ。値動きが大きいということはお金が流動しているということなので、銘柄選びの参考にします。
「アクティブ投信」の銘柄も注目
ーー三井さんは講演なども行われていますが、投資家の方におすすめしている銘柄選びの方法などはありますか?