3億投資家が注目する「景気後退に強い銘柄5選」価格転嫁をうまくできている企業とは…Switch2発売で買うべきは任天堂ではない!

本稿で紹介している個別銘柄:アイビス(9343)、アスア(246A)、楽待(6037)、ゲオホールディングス(2681)、アメイズ(6076)
長年、株式投資をしている人で、サラリーマン投資家の「弐億貯男」氏を知らない人はいないだろう。着実に資産を増やすことを得意とし、「2020年に資産2億円を目指す」というプランを見事、有言実行した凄腕投資家だ。現在は資産約3億円、2029年には5億円を目指すという。そんな同氏に、トランプ大統領就任後の相場の見方や、注目業界・注目銘柄などを聞いた。連続インタビュー全3回の第3回ーー。
目次
注目している業界は景気後退を受けにくい業種
――現在注目している業界や銘柄について教えてください。
AIデータセンター関連に注目しています。AIが処理するためのデータセンターが今後どんどん国内にも設置されていく必要があります。その中で、まだ手がつけられていない関連銘柄を探しています。
例えば、エア・ウォーターという会社は無停電電源装置など、データセンターに必要な設備を販売しています。AIデータセンターが停電や電圧不安定になったら致命傷になるため、こうした設備のニーズは高いでしょう。PERで8〜9倍と割安ですが、これは同社が産業ガスや食品関連など様々な事業を手がけるコングロマリットであるため、投資家から分かりにくい会社になっているからです。
また、最近の埼玉県での水道管破裂事故のように、上下水道の老朽化による更新需要も注目しています。老朽化による更新需要は今後確実に増えるでしょう。
さらに、インフレ傾向の中で、資材価格や人件費が上昇していく状況では、提供するサービスや商品をコンスタントに値上げできる企業に注目しています。値上げを戦略的に行える企業や、
景気後退の影響を受けにくいストックビジネスが売上の多くを占める銘柄を選んでいきたいと考えています。
今後の投資では、単に売上が伸びるだけでなく、コスト増加に対応できる企業を選ぶことが重要です。資材価格の高騰や賃上げなどで企業の費用は増加傾向にありますが、それを価格転嫁できる企業とそうでない企業の差が広がっていくでしょう。
値上げできる企業の具体例
――値上げできる企業の具体例を教えてください。
アメイズという会社があります。九州エリア中心に郊外に展開するビジネスホテルを運営しており、1泊税抜4800円という安い価格で提供していました。ホテルの壁面に「1泊4800円」と大きく表示していることで有名で、値上げできないホテルとして知られていました。
しかし、今年6月に4800円から5800円に値上げすることを発表しました。約20%の値上げ率です。看板の付け替え費用は今期で一括処理するため、来期からはその値上げ分が利益に貢献するでしょう。
また、楽待という不動産情報サイトを運営する会社も既存の不動産向け物件掲載料を思い切って値上げしています。このように、サービスや商品の値上げに対する抵抗感は以前より少なくなってきているように感じます。ただし、商品力やサービス力がないところは単に利用されなくなるだけですが。
無印良品も直近で値上げを発表しています。このように、サービスにしても商品にしても、値上げに対する世論の反響はあまりなくなってきました。値上げに対する拒否感が薄れてきているのを感じます。
ーー他にはどんな銘柄に注目していますか。
今後Nintendo Switch 2の発売が期待されています。では任天堂に注目をしているのかというと私の場合はそうではなくて、私はゲームを販売するゲオ・ホールディングスに注目しています。仮にSwitch2が売れなかった場合は任天堂の株価が下落する可能性もあります。しかしゲオであれば下取りもしているのでSwitch 2の販売だけではない需要なども見込まれます。ちなみにゲオはビデオレンタルのイメージが強いため株価は割安に評価されています。
資産3億円投資家が注目する5銘柄
――具体的に注目している5銘柄を教えてください。