借りた100万円→数千万円の利益→3000万円損失・・・デイトレ強者が生き残る「1つのルール」

100万円の元手が数千万円に。しかし、執着した1つの銘柄で3000万円を失うー。そんな急騰・急落を経験しながらも堅実に資金を増やし、短期売買の強者となった村居孝美(@takayoshi_murai)さん。
村居さんの投資戦略で驚かされるのは、システムトレードを駆使しながら緻密な分析を重ねる「相場を見る力」だ。激動の市場においても「予想」ではなく、「心理」をつかむことに重きを置く。
短期トレーダーとして資産を増やす村居さんは、市場の何に注目しているのか。インタビュー全3回の第1回。今回は、村居さんに“変化する相場で生き残る秘訣”を聞く。
目次
「金持ち父さん」との出会いが投資の扉
ーー村居さんが投資を始めたきっかけを教えてください。
大阪の投資セミナーに参加したのがきっかけです。当時は米国の投資家ロバート・キヨサキ氏の著書『金持ち父さん貧乏父さん』が話題で、私も読んで「この本を書いた人のようになりたい」と感じました。
もともと私は広告代理店を辞めて起業し、出版やパチンコ情報誌を手がけていたのですが、周囲からは「いつ真面目に働くんだ」と言われ続けていて・・・。そんな中でこの本に背中を押され、まずは投資をやってみようと決意したのです。
書かれていたことを片っ端から試し、その一環で証券会社の営業マンを呼んで株取引をスタートしました。最初に買ったIPO株の旧オン・ザ・エッジで利益が出て、一気にのめり込みました。ただ、その後は勧められる銘柄がイマイチで、「もう自分で学ぶしかない」と独学に切り替えて本格的なスタートをしました。
ーー投資を始めた後、どんな転機がありましたか?
私が投資を始めたのは、ちょうどネット証券が広がり始め、手数料が少額での短期売買が可能になった頃でした。信用取引が今までよりも少ない証拠金で始められる時代が来て、「個人投資家の時代が来た」と思ったことを覚えています。
また、大阪で参加した米国株セミナーでは、チャートを使ったブレイクアウト手法に衝撃を受けて、「投資で資産を築くことが武器になる」と感じて起業を決意したんです。
当時の会社は清算し、借金を抱えて住む場所も失いましたが、友人の部屋を借り、知人から借りた100万円でトレードをスタートしました。
ーー100万円は、その後どうなったのでしょうか?
最初から月に10万円前後の利益を上げることができ、徐々に50万円~100万円と稼げる額が増加していきました。最終的には数千万円規模まで増えました。SNSで、毎日成績を公開していたので、よく覚えているのですが、自分でも驚くほど成果が出ていた時期でしたね。