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「石破首相の退任はマーケットにプラス」資産2億円超の“予想しない投資家”が見るポスト石破の行方と市場の注目

桶井道
(c) AdobeStock

 47歳で億り人になった桶井道|おけいどん(@okeydon)さん。資産2.1億円と年間配当250万円を築き上げ、現在は単行本や連載による情報発信を通じて投資の魅力を広めています。

 新刊の投資小説『時をかける貯金ゼロおじさん 35年前に戻った僕が投資でゆっくり「億り人」になる話』(KADOKAWA)は、途中まで笑って最後は泣けて、投資の基礎や本質が学べると好評です。

  著書6冊を通じて「長期・堅実な投資哲学」を発信してきた同氏に、石破茂首相の辞任をめぐる相場の受け止め方と、次期政権に投資家として期待する政策について伺いました。連載全2回の第1回。

目次

「過度にドラマ化せず、事実と価格の推移を事後的に確認する」視点

ーーまずは石破首相の辞任についてお尋ねします。報道をどのように受け止めましたか?

 辞任は遅かれ早かれ時間の問題だと認識していました。特に驚きはありませんでした。相場は常に「次」を織り込みにいきますから、ニュースそのものよりも、投資家心理や相場動向がどう変わるかを淡々と観察するだけです。私自身は過度にドラマ化せず、事実と価格の推移を事後的に確認するスタンスです。

ーー政権交代が相場に与えるインパクトについて、どのように考えていますか?

 首相・自民党総裁の交代は、相場には完全にプラスです。個人的な意見ではなく、石破首相が辞任表明の記者会見を行った後、株価は上昇。この動きがすべてを物語っています。

 重要なのは、期待先行の相場が持続的な企業価値の向上に接続するかどうか。つまり、企業が増収増益を続けられるかどうか。また、「国策に売りなし」という格言のとおり、後任が誰になり、どんな政策を示すかも焦点になると思います。新たな政策が、新たな需要を生みますので。

評価と課題、石破政権の経済政策を振り返る

ーーこれまで石破政権が進めてきた経済政策のうち、投資家として評価しているものはありますか?

 石破首相は地方創生担当大臣の経験を活かし、地方創生の「旗振り」を行ってきました。首相になったばかりの時は、地方創生が起爆剤となり、日本の活性化を期待する人もいましたが、首相就任中に成果が出る前に退陣になったのは残念と言わざるを得ません。

ーー次期首相に一番期待する経済政策は何でしょうか?

 まずは、利上げを過度に行わないこと。また、金融所得課税の見直しで、減税は難しくとも、増税しないことを言及してほしいと感じています。

 さらには、NISA枠を拡大し、日本株投資枠が新設されれば、「貯蓄から投資へ」の熱がさらに高まり、加えて日本株にプラスになるのではないでしょうか。

 最後に先端技術への投資。最先端技術は米国が多くを持っていますが、日本も存在感を示してほしいところです。衰退していく日本を想像したくありません。

 これら全てを政策に盛り込んでほしいところですが、敢えてこの中から一つだけを選ぶなら、金融所得課税の見直し(減税は難しくとも、増税しないことを言及してほしい)。これに限ります。多くの投資家は同じ気持ちなのではないでしょうか。

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この記事の著者
桶井道

2020年に47歳で資産1億円+年間配当(手取り・以下同)120万円とともに25年間勤務した会社を退職して自由になる。 それから約5年で資産2.1億円+年間配当250万円(2024年実績)まで成長。投資先は世界各国の高配当株、増配株、ETF、リート、投資信託など幅広く100銘柄以上。 現在は、両親の介護・見守りをしつつ、単行本や連載など投資に関する情報を発信。おけいどん式『「高配当株・増配株」ぐうたら投資大全』(PHP研究所)、『普通の人のための投資 いちばん手軽で怖くない「ゆとり投資」入門』(東洋経済新報社)、『時をかける貯金ゼロおじさん 35年前に戻った僕が投資でゆっくり「億り人」になる話』(KADOKAWA)などを出版。

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