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「日経平均10万円も夢じゃない!」“億り人”投資家が語るインフレ相場で負けない投資術

(c) AdobeStock

本稿で紹介している個別銘柄:NTT(9432)、ソニーフィナンシャルグループ(8729)

 高市早苗新政権の誕生で市場は活気づいている。だが、その一方で「この株高はいつまで続くのか」と不安視する声も聞かれる。

 世界に目を向ければ、地政学リスクは依然として存在し、各国の金融政策も大きな転換点を迎えているのが現状だ。為替の急な動き、AI関連株の過熱感、インフレの行方・・・。さまざまな要素が複雑に絡み合う今、個人投資家は何を道しるべにすればよいのか。

 今回は、個人投資家として実績を重ねてきた株億太郎氏(@KabuokuTaro)に今後の株価見通しと、変動の大きい市場を乗り切るための投資哲学を伺った。

 みんかぶプレミアム特集「どこまで続く?株価上昇」第5回。

目次

日経平均5万円にタッチし、すぐ4万円台に戻る?

ーー日経平均は5万円が目前です。この勢いをどう分析しますか。

 典型的な「ご祝儀相場」だと捉えています。新政権がスタートし、政治がひとまず落ち着いたことを市場が好意的に受け止めている状況です。

 例えば、かつてトランプ前大統領が関税を発表した際、株価は大きく下落しました。しかし「それほど厳しい関税はかけないかもしれない」という見方が広まると、すぐに値を戻した経緯があります。

 このように、市場は状況の変化に素早く反応し、一喜一憂するものなのです。今回の上昇も、経済や政治が劇的に改善するというよりは、短期的な期待感が先行していると考えられます。

 10月中に5万円に達し、そこから5万500円から5万1000円あたりまで上がる可能性は十分にあるでしょう。

ーーこの勢いは、それほど長くは続かないのでしょうか。

 そうですね。おそらく1間程度でしょう。すぐに組閣が始まり、臨時国会が開かれれば、定数削減などのテーマで与野党が対立するかもしれません。

 そうなれば、投資家はリスクを避けようと動きだし、株価がふたたび4万円台へ押し戻される展開も考えられます。

 また、忘れてはいけないのが、日本株の売買の約6割を外国人投資家が占めている事実。「米国市場がくしゃみをすれば、日本市場は風邪をひく」と言われるように、米国市場が大きく崩れれば、日本もその影響を免れません。

 円安が日本株を支えている側面もありますが、いろいろな要素がせめぎ合っているため、全体としてはまだまだ油断できない状況です。

日経平均6〜7万円は通過点

ーーでは、中長期的な視点ではいかがですか?年末や来年の見通しについて教えてください。

 年末時点での株価は5万円前後と見ています。しばらくは売りたい人と買いたい人の力がぶつかり合い、株価は一定の範囲を行き来する状態が続くかもしれません。

 しかし、より長い目で見れば、株価はさらに上を目指すと考えています。2026年の高値は6万円、将来的には7万円、インフレを考慮に入れれば10万円という数字さえ、決して夢物語ではないでしょう。

 株になじみのない方は驚くかもしれませんが、それだけの構造的な要因が整いつつあるのです。

ーーその力強い見通しの根拠は何でしょうか。

 根拠は大きく2つあります。1つは「インフレと企業の価格交渉力」です。国内でインフレが当たり前になり、企業の利益も着実に伸びてきました。

 数年前と比べ、企業はためらうことなく製品やサービスの価格を上げられるようになっています。値上げで企業の利益率が上がれば、それが業績を伸ばし、株価を押し上げる力になるのです。

 もう1つは「行き場のないお金」の存在です。世界中の中央銀行がお金を大量に供給した結果、そのマネーが新たな投資先を求めています。

 不動産価格はすでに高く、他に有望な投資先が見当たらない。そうなると、将来的に大きな成長が見込まれる株式市場が、その有力な受け皿として注目されているのです。

 すでに「証券口座にお金を入れたものの、何に投資すべきか分からず様子見している」という投資家も多く、こうした資金が動き出すだけでも、相場を力強く支える要因となります。

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この記事の著者
株億太郎

株式投資歴30年以上。バブル崩壊の大損から、割安株・配当重視の投資哲学を確立。機関投資家が見逃す「優良な無名銘柄」の発掘を得意とし、毎朝約300もの銘柄をチェックしている(@KabuokuTaro)

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