年収1千万の居眠り老害議員vs自宅の草むしりしてくれ地元民「低すぎる民度」地方議会の末路

自分のためだけに行政サービスを増やしてほしい人ばかり
「普段は、草をムシってくれとか、道路の側溝のドブさらいをしてくれとか、そんな相談ばかり。現役世代の比較的若い経営者は、自分たちの事業に公共性がある点を示して補助金がほしいと言い、年配の経営者は、公共事業を強く要望します。地方に行くと、政治家は『御用聞き』だと思われているようです」
20代で当選し、現在30代のA市議(人口減少に悩む地方都市の市議会議員、自民党系会派所属)は、自身のこれまでの政治活動を振り返った。
「この地元有権者たちのお願いが実現したとしても、地方が活性化するとはあまり思えないですのが、とりあえず役所の担当部署につなぐことにしています。役所の人間に対しては、とりあえず有権者の前ではマジメな口調でお願いをするけど、あとで「ムリはしないでね」とフォローをしています。私に『御用聞き』を頼んだ人たちは、できるできないでなく、自分のために動いてくれたかが大事だと思うので、まずは動く。結果がダメでも、評価はしてくれると思います。
そんなわがままなお願いしますか?というようなことも正直あります。東京の大学に行き、ある国会議員の国会事務所で学生ボランティアをしていたとき、頭のいい官僚や仕事のできる秘書さんに囲まれて、政治の面白さを知りました。それで自分の生まれ故郷で政治家を目指すことにしたのですが、はっきり言って民度は低い。放っておくと、自分のためだけに行政サービスを増やしてほしい人ばかりに囲まれることになり、気分がいいものではありません。なので積極的に東京時代の人脈をつかって、なにか新しいことができないかを考えているのです」
地方議会は年に40~90日程度しか開催されていない
この自民党市議が所属する議会を含めて、全国の地方議会は40~90日程度しか開催されていない。しかも、議案の検討もろくに行われず、市長・行政側が提出したものを追認するだけなので、議会の所要時間も極めて短い。