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大川隆法、浅井昭衛、池田大作…相次ぐカリスマの死で激変する「2024年宗教勢力図」鈴木エイト「未だ旧統一教会を利用する閣僚経験者も」

 2023年、日本宗教界は「激動」の一年だったと言えるだろう。統一教会問題、カリスマの相次ぐ死……。政治にも影響を与えていることが改めてわかったいま、来年はどんな出来事が起こりうるのか。プレミアム特集「2024年、日本大予測」第7回目は、旧統一教会問題を追求してきたジャーナリスト・作家の鈴木エイト氏が、日本の「宗教」の未来をうらなう。

目次

カリスマが去った創価学会。それでも分派が発生する可能性は低い

 2023年は宗教界、特にカルト的な側面が指摘される団体のトップが相次いで亡くなった年だった。3月に幸福の科学の大川隆法総裁、10月には顕正会の浅井昭衛会長、そして11月に創価学会の池田大作名誉会長と連続してその“訃報”が報じられた。

 中でも「先生」として信者から崇められていた池田大作の死は創価学会・政界にどのような影響をもたらすのか。

 節目節目に聖教新聞ではその発意内容が報じられてきたものの、人前には現れず、意思表示ができない状態であろうことは信者たちも推測していた。公に姿が確認されてから13年以上、表舞台から姿を消していた名誉会長の死は、教団の実務面ではそれほどの影響はないとみられる。教団運営は第6代会長の原田稔が行い、組織運営としては突出したカリスマ的な指導者に頼らない体制を採ってきたからだ。教団が分裂し分派が発生するような可能性も低い。

 池田大作を精神的支柱として、ラディカルに活動してきた中心世代の信者たちの動向に変化は起こるだろうか。創価学会の中心世代は高齢化しており、女子部の人員の減少により2021年5月に婦人部と女子部が統合され「女性部」となった。その元婦人部の信者たちが占める女性部でも中心世代はやはり団塊の世代であり、高齢化は避けられない。選挙運動や「折伏」と呼ばれる新規信者獲得活動などにも影響は出てくるだろう。

どの宗教団体にも訪れている「信者の高齢化」。衰退化は避けられない

 政界との関係については、1964年の結党以来支持母体となってきた公明党への影響が気になるところだ。政権与党として自公連立は20年になる。肝心の得票数については国政選挙のたびに1割以上減少しその集票力は「かげり」を見せている。学会でラディカルに選挙運動を展開してきた中心世代が高齢化し団塊の世代が中心となっている現状で、大幅な得票数増加は見込めない。

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この記事の著者
鈴木エイト

ジャーナリスト・作家。滋賀県生まれ。日本大学卒。2009年創刊のニュースサイト「やや日刊カルト新聞」で副代表、主筆を歴任。2011年よりジャーナリスト活動を始め、宗教と政治というテーマのほかに宗教二世問題や反ワクチン問題を取材。「週刊朝日」「AERA」「東洋経済」「ダイヤモンド」などに寄稿する。著書に『「山上徹也」とは何者だったのか』(講談社+α新書)、『自民党の統一教会汚染 追跡 3000 日』、『自民党の統一教会汚染2 山上徹也からの伝言』(小学館)など(X:@cult_and_fraud)

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