「国葬がトドメだ」支持率大暴落の岸田政権…来年5月までは何としても総理を続けたい身勝手なワケ

実はリベラルに何となく支持されていた岸田政権
岸田文雄政権の支持率が大暴落している。菅義偉前政権とは打って変わって「徹底的に何もしない」姿勢を貫き、「支持率が高いことだけが唯一の取り柄」などと自民党内で揶揄(やゆ)されてきた。が、気が付けば毎日新聞社と社会調査研究センターが9月17、18日に行った世論調査では、内閣支持率が29%と、危険水域に突入。一方で不支持率が64%と急上昇している。
皮肉なことに、そんな岸田総理による唯一ともいえる決断だった「安倍晋三元総理の国葬実施」が支持率急落に大きく影響してしまった。同調査では国葬への反対は62%と、賛成の27%を大きく上回っている。
「全ては政治家として信念のなさに尽きる」
そう語るのは全国紙政治部記者だ。「岸田総理が所属する宏池会は自民党の中でもリベラルな派閥です。岸田政権の支持率の高さは単に『何もしないから批判しようがない』だけではなく、リベラル層からの支持もありました。『少なくとも岸田総理の3年間は、憲法改正は進まなそうだ』と。しかしここにきて、国葬強行というリベラルの感情を逆なでするようなことをしてしまい、一気に支持が離れてしまいました」
そもそも、岸田総理は国葬には前向きではなかったとは多くの報道でも指摘されている。当初は自民党と内閣の合同葬実施の方向で進んでいたのを、麻生太郎副総裁が複数回にわたり「国葬開催」をプッシュし、岸田総理を説き伏せたという。写真週刊誌「FLASH」によれば、「これは理屈じゃねーんだよ」と最後は強引に押し切ったという。
「菅前総理が『政治家としてやりたいことがない人間が総理大臣になってはいけない』と批判していましたが、まさしく岸田さんからは、政治家として実現したいことが見えてきません。総理という座に居続けることが目的になっているというのは、今回の新内閣の面々を見ればわかります」(同)
「既得権益を何がなんでも守る!」前代未聞の人事に、自民党内でも岸田下ろしの動き
自民党の大物議員の秘書は、「岸田総理は自民党の悪しき派閥政治をよみがえらせた」と憤る。