「一体私たちが何をしたと言うんだ!」団塊ジュニアの終焉…もうすぐ日本人を襲う恐ろしい悲劇、最悪な結末

少子高齢化と人口減少が同時に進む日本で、最も悲惨な世代と言えるのが「団塊ジュニア」だろう。1971~1974年生まれの彼らは「就職氷河期に遭遇」「給与が上がらない」「退職金も低下」という三重苦を味わう世代だ。2040年には高齢者の仲間入りを果たす彼らの労苦は報われることはあるのか。経済アナリストの佐藤健太氏は「日本の今後を考えれば、さらなる厳しい試練が待ち構えている」と指摘する。団塊ジュニアを襲う悲惨な末路とはーー。
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人生100年時代を考えれば、50代はまだまだ折り返し地点
2025年は、終戦直後に生まれた「団塊の世代」が75歳以上となる。第2次大戦後の復興期、1947~1949年の第1次ベビーブームには年間250万人超が生まれた。その子供たちの世代が1971~1974年生まれの「団塊ジュニア」だ。2040年には、第2次ベビーブームに生まれた彼らも高齢者の仲間入りをする。
今や50代となった団塊ジュニアは、時代の移り変わりに翻弄されるような歩みを強いられてきたと言える。生まれた時でこそ高度経済成長期の恩恵があったかもしれないが、親世代のようにバブル期を謳歌することはできず、日本経済の成長力に陰りが見える就職氷河期に社会人となったのだ。働く場を確保しても、そこから前の世代のようには給与が上がらない長いトンネルの中で厳しい生活を余儀なくされてきた。
退職金の額は以前と比べて減少傾向
ただ、人生100年時代を考えれば、50代は「折り返し地点」。収入は最も高い年代に入り、まもなく迎える定年退職に向けて「待ちに待った夢の老後生活」のプランを描く。国税庁の「民間給与実態統計調査」(2022年)によれば、50~54歳の平均給与は537万円で50代は収入が最も高い時期となる。団塊ジュニアは「不遇の世代」といわれてきたが、ようやく自分たちも親世代のようにガッポリと退職金を手にし、年金生活を謳歌できるはずと思ってきたに違いない。
しかし、厚生労働省の「賃金事情等総合調査」(2021年)によれば、老後生活を支える退職金の額は以前と比べて減少傾向にある。2007年の平均額は2491万円だったが、大企業でも約2230万円にまで減っているのだ。中小企業の場合はそれよりも1000万円ほど低い状況にある。退職給付制度がある企業そのものの割合も15年前から1割近く低下した。
役職定年を迎える6割が「仕事のモチベーション低下」
コツコツと真面目に働き続けてきても、老後資金の大事な収入源すら失いかねない悲惨な世代と言える。